口てい疫に対する危機管理対策の一環として静岡県経済産業部畜産課は29日、静岡県建設業協会(伊藤孝会長)に対して万が一発生した際に家畜埋却での協力を要請した。同日の県建協常任理事会で、県の天野弘技監が協力を求めた。これに対し伊藤会長は「最大限協力させていただく」と応じた。県は今後、県建協との連携体制の整備を進めていく考えでいる。
天野技監は、宮崎県での口てい疫の発生状況や、本県の家畜飼養状況、防疫体制などを説明した。それによると、万が一発生した場合には、家畜を殺処分し埋却しなければならないが、その際、バックホウやトラック、オペレータの迅速な手配が必要となる。このため、建設業界の協力が必要と判断、今回協力を要請することにした。
県建協は、協力を約束するとともに、宮崎県の例を踏まえて埋却する穴の施工上の問題点、経費などでの疑問点を確認した。また、伊藤会長は、宮崎県建協の永野征四郎会長から伝え聞いた現地の状況を紹介する中で、埋却作業に従事する建設業者に対し、東国原県知事からはねぎらいの言葉もないという話を取り上げ、地域の建設業の役割をあらためて認識してほしいと訴えた。
建通新聞社 静岡支社