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日本工業経済新聞社(茨城)
2010/06/30

【茨城】国道50号の迂回路など4議案 廃棄処理施設は支障無し 県都計審

 今年度第1回目の県都市計画審議会(会長・川又諭県経営者協会顧問)が29日、県庁11階で開かれ、諮問4議案を審議。下館・結城都市計画道路と北茨城都市計画道路の変更を原案どおり可決したほか、笠間市と土浦市に設置予定の廃棄物処理施設を、都市計画上、支障無しとした。そのうち下館・結城都市計画道路の変更は、旧協和町市街地を通過する国道50号の迂回路として、都市計画道路3・3・83長方・蓮沼線を追加する。順調に進めば7月下旬にも都市計画決定されるもようだ。
 国道50号は、群馬県前橋市を起点に水戸市へ至る総延長約152qの幹線道路。
 このうち今回の国道50号区間は、幹線道路として長距離交通を担うとともに、旧協和町の中心市街地で生活道路としての機能も有している。
 このため、通過交通と地区内交通とが混在し、交通容量不足もあいまって主要地方道つくば真岡線との交差点(門井交差点)付近で交通渋滞などが生じている。
 また北関東自動車道の開通で、北関東自動車道桜川筑西インターチェンジへのアクセス機能や、筑西幹線道路の一部としての機能が必要なことから、長方・蓮沼線を追加するもの。
 起点が桜川市長方字飯島で、終点が筑西市蓮沼字西原。その間、筑西市門井字室ノ木を通過する。延長6230m、幅員25・25m。地表式の4車線となる。
 また、二つ目の付議案件である北茨城都市計画道路の変更は、県立北茨城高校跡地の東側を北上する都市計画道路3・4・20号二ツ島・関本中線のルートを、同校の西側を北上する線形に変更するもの。
 二ツ島・関本中線は、北茨城市の磯原地区と大津地区の既成市街地とを結ぶ延長5080mの幹線街路。国道6号を補完し、市街地間の連携や沿道の土地利用を図るため、平成5年に都市計画決定された。
 市の北部地区は、これまでJR大津港駅を中心に土地区画整理事業や住宅開発などで都市基盤整備が進められてきた。このことから二ツ島・関本中線も駅寄りに計画されていた。
 しかし、近年のまちづくりの方向性を踏まえ計画変更を検討。さらに昨年度で廃校した県立北茨城高校跡地へ市立病院の移転が決まったことで、その主要なアクセス道路を緊急時の連絡道路として位置付ける必要性が高まっている。
 このことから、終点部付近の線形を変更し、いわき市との連絡機能を有する市道0103号(関田・粟野線)と連結させることにより、広域的な南北交通軸の強化を図る。
 それとともに、新たな医療拠点施設へのアクセス機能を確立させ地域住民の利便性・安全性を向上させるため、一部ルートを変更し、延長を5080mから5510mに変更し、また車線数を2車線と定める。
 これに関連して市では、現計画路線と主要地方道塙・大津港線とを結ぶ都市計画道路3・5・9号北町・関本下線(L600m、W11・5m)を廃止。
 その一方で、大津港駅前(東側)から線路を越えて主要地方道塙・大津港線へと向かう都市計画道路3・5・22北町・関本中線(L1350m、W15m、2車線)を追加した。
 三つ目の付議案件となる廃棄物処理施設の設置は、岡本興業梶i北海道札幌市)が計画。廃棄物の処理需要に対応するため、がれき類(コンクリート塊)を破砕処理してがれき類に混入する金属くずなどを選別し、再生破石を製造するもの。
 場所は、笠間市片庭字由良沢2516−1、2865−13、2865−14、2865−27ほか。敷地8870uに処理エリアと保管エリアからなる施設を建設する。処理能力は一日当たり1680t。
 また、四つ目の付議案件で対象となる廃棄物処理施設は、日立セメント梶i日立市)が計画。現在稼動している産業廃棄物処理施設の隣りに敷地を拡張し、新たに廃棄物系バイオマスを利活用する施設を新設する。
 場所は、土浦市東中貫町6−9ほか5筆。敷地1万9339・66uを拡張し、その場所にRC・S造2階建て延べ3492・98u(処理施設関係)とS造延べ236・34u(事務所など)の施設を建設予定。処理能力は一日当たり135・9t。


提供:日本工業経済新聞