県企業局施設課は、水海道浄水場(常総市大塚戸町)の高度浄水処理施設建設工事に今年度から着手する計画だ。中間ポンプ棟とオゾン接触槽、生物活性炭ろ過池を3カ年で整備し、平成25年度の供用を目指すもの。県西水道事務所と日本上下水道設計梶i東京都港区)による設計、積算作業が進む。第2四半期に「建築」と「土木」を発注し、続く第3四半期には「機械器具」を発注予定。いずれも一般競争入札で公告した後、3カ年の債務負担工事として進める。総事業費42億円。うち、今年度発注分の予算は20億円(建築と土木に10億円、機械器具に10億円)。
現在、水海道浄水場の浄水処理方式は、急速ろ過方式(凝集・沈殿→砂ろ過)。おいしい水供給のため、現在は暫定的な高度浄水処理である粉末活性炭による処理で対応している。
しかし、昭和55年度の計画当初に比べると、原水の水質が悪化。その一方で、水質基準は強化されていることから、現在の粉末活性炭処理では限界。また、地域住民の水道水質へのニーズも高まっており、より安全でおいしい水の供給が求められている。そのため恒久的な高度浄水処理の導入が必要となった。
導入すべき高度浄水処理については、数種類の高度浄水処理方式を比較検討。その結果、「オゾン+生活活性炭処理」を導入することとした。
これに向け、昨年度には日本上下水道設計鰍ノ委託して実施設計をまとめたほか、浄水場西側の建設用地4000uを取得。今年度から3カ年で建設を進め、25年度の供用開始を目指している。
初弾となる今年度は、中間ポンプ棟の建築工事とオゾン接触槽の築造工事を工事1件にまとめて第2四半期に一般競争入札で発注するほか、生活活性炭ろ過池の築造工事を同時期に一般競争で発注予定。2件とも工期は28カ月。
さらに第3四半期には、生活活性炭ろ過池の機械設備工事を一般競争入札で予定している。こちらは遅れて発注される分、工期が24カ月となる。
現在、初弾工に向けて県西水道事務所と日本上下水道設計による設計、積算作業が急ピッチで進められている。まだ企業局施設課に設計書が上がってないことから7月の発注は難しく、早くとも8月になりそうだ。
これらの工事は3件とも債務負担工事となる。そのため工期が長く設定されている。
総事業費は42億円で、そのうち今回の工事3件に20億円が投じられる予定。
来年度には、主に中間ポンプとオゾンの機械・電気設備工事、生物活性炭処理電気設備工事が、2カ年の債務負担工事で発注される予定だ。
提供:日本工業経済新聞