静岡県は、磐田団地のA棟で間取りの改修や設備の更新など全面的改善(トータルリモデル)を計画している。早ければ6月中に改修設計を発注し、施工手順や工法の策定、工事費の積算など施工計画の詳細を固める。
1976年に建設された磐田団地のA棟(鉄筋コンクリート造5階建て延べ2990平方b)は50戸を有する。内装や設備の劣化が進行し、更新の時期を迎えている。
昭和40年代の高度成長期に建てられたため、家族構成やライフスタイルの変化に間取りが対応できず「居住者が求めるニーズに合わない」といった課題も抱える。
そこで、2世帯など入居者の家族形態に合わせた間取りの改善、エレベーターの設置、3点給湯(台所、風呂、洗面所)など設備の更新工事を行う。加えて、段差の解消など、ユニバーサルデザインを備えた住宅に改修する。
整備は、内装や設備配管、物置などを撤去する解体工事を先行させた上で、各戸の間取りの再構築や設備改修を行う。並行して、エレベーター1台の設置を含む外部共用廊下を設置する。
今後委託予定の改修実施設計では、電気・機械などの設備設計に加え、概算工事費の算出やCADデータの作成などを進める。外溝改修に伴う施工計画やシックハウス対策なども策定する。
2010年度末までに実施設計を完了させ、順調なら11年度にも工事発注する見通し。
施工場所は磐田市東新町。
建通新聞社 静岡支社