静岡県は、国に対する施策提案、県政への協力・支援の要請などを目的に72項目からなる「静岡県の提案」をまとめた。提案には、新東名や中部横断、伊豆縦貫などの自動車道の整備推進を掲げているほか、富士山静岡空港の機能強化、自然災害に強い河川などの基盤整備を盛り込んでいる。すでに、本県選出の国会議員、県議会議員らに配布している。
県では毎年、法律や制度、財政などの面で本県独自では実現が難しい施策について、国への提案事項として整理している。
今回は72項目を提案。このうち、30項目を重点項目として挙げ、着実な整備推進に向けた支援を訴えている。
県内の高規格幹線道路整備については、第二東名自動車道と中部横断自動車道に加え、伊豆縦貫自動車道(三島塚原IC〜大場・函南ICの早期供用)、三遠南信自動車道(鳳来IC〜三ケ日JTCの早期供用)、静岡東西道路、金谷御前崎連絡道路など、高規格幹線道路の整備推進を要望。切迫する東海地震に備えた、現東名の代替機能確保を強調している。
富士山静岡空港の機能強化として、滑走路中心線灯などへの無停電電源装置の設置に対する所要予算の確保を要望。ICAO(国際民間空港機関)による灯火施設の2次電源供給の切り替え基準の制定に伴うもので、県では「早急な対応が必要」としている。
この他の建設関連事業の主な要望・提案事項は次の通り。
▽自然災害に強い基盤整備(道路、河川、海岸など)の推進▽社会資本整備総合交付金と農産漁村地域整備交付金の拡充▽海岸保全対策・土砂災害対策の推進▽局地的豪雨対策の推進、防災情報の基盤整備▽環境省直轄事業による国立公園内の施設整備の促進(南アルプス国立公園、富士箱根伊豆国立公園)▽港湾関係事業の推進(新興津埠頭第2バースの新規、田子の浦港・御前崎港多目的国際ターミナル、下田港防波堤整備)▽地上デジタル放送の中継局整備
建通新聞社 静岡支社