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日本工業経済新聞社(山梨)
2010/06/17

【山梨】松姫トンネル小菅工区など 新規事業の着工に期待 県富士東部建設22年度事業概要

 県富士東部建設事務所は、今年度の事業概要を公表した。道路事業では「国道139号(松姫バイパス・上和田バイパス)建設」、「中央道都留ICフルインター化」、「四日市場上野原線(新天神トンネル)建設」といった継続事業のほか、用地取得が順調にいけば着工する新規事業も控える。ただ、新規事業については用地取得への影響を考慮し、着工時期が決まるまでは非公表としている。
 河川砂防事業では、「鹿留川河川整備」、「滝子川砂防堰堤建設」、「堀之内崩壊防止施設建設」などを中心とし、緊急性の高い箇所から順次対策を実施していく。
 都市計画事業では、今年度末全面供用開始を予定する「桂川ウェルネスパーク建設事業」、大月市で進めている大月駅周辺整備事業と併せて行う「大月駅前通り線街路事業」などを計画している。
 今年度供用開始を予定する箇所は、「大幡初狩線(初狩バイパスU期」、「高畑谷村停車場線(宝バイパス)」、「金山大月線(浅利バイパス)」、四日市場上野原線(井倉バイパス)」など。
 同事務所管内では国道139号や県道上野原丹波山線など、緊急輸送路として早急な整備が必要な路線があるが、用地交渉の難航により、着工に長期間かかっているという。
 同事務所では短期間で事業効果をあげるためには、市町村長と連携しての事業展開、また土地収用法の手続きなどを行い早期の用地取得が重要としている。
 主要事業の概要は次の通り。
■道路事業
【国道139号松姫バイパス】
 大月市七保町深城地内〜小菅村小永田地内を結ぶ生活幹線道路。全体計画はL3800m、W6・0m(総幅員8・0m)。このうち、松姫トンネルL3066m、小永田トンネルL95m、小永田1号橋L56m、小永田2号橋L50m、小永田3号橋L96m。
 今年度は松姫トンネル小菅工区(L1171・55m)の掘削及び大月抗口側取付部の整備を実施する。供用開始は26年度を予定。
【国道139号上和田バイパス】
 松姫バイパスの建設に併せ交通量の増加が見込まれる大月市七保町上和田地内の道路改良を行う。全体計画はL960m、W5・5m(総幅員7・0m)。このうち、トンネル部L104m、1号橋L16m、2号橋L44m。総工費は約15億円。
 今年度は昨年度に引き続き用地買収を進めるとともに、橋梁の下部工に着手する。
【四日市場上野原線(新天神トンネル)】
 旧秋山村から上野原市中心部を結ぶ生活道路。線内には天神トンネル(L161・7m)があるが、明治43年建設と古く老朽化が目立つ。また幅員が4・3mと狭く、普通車でさえ擦れ違いが困難な状況だ。
 このためバイパスの建設とともに新たなトンネル「新天神トンネル」を建設する。全体計画はL750m、W5・5m(総幅員7・0m)。このうちトンネル部はL605m、1号橋L20m、2号橋L20m。総事業費は約23億円。
 今年度はトンネルの掘削を進めるとともに、1号橋を含む取付道路の工事を行う。
■河川砂防事業
【鹿留川河川整備】
 都留市鹿留地内を流れる同河川の整備。全体計画はL1200m。今年度は管理用通路工(L360m)及び用地補償などを予定する。
【滝子川、砂防堰堤建設】
 大月市笹子町白野地先に高さ14・5m、堤長200mの堰堤を建設する。今年度は本堤工(H11・0m、L105・0m)を予定。
【堀之内、急傾斜地崩壊防止施設建設】
 大月市富浜町鳥沢地内の崩壊対策を実施する。全体計画はロックボルト付法枠工(A1万5300u)。今年度計画はロック付法枠工(A920u)。
■都市計画事業
【桂川ウェルネスパーク建設】
 平成19年3月に西ゾーン(9・9h)、21年3月に中央ゾーン(10・1h)が供用を開始。現在東ゾーン(24・2h)の建設を進めており、来年3月には全面供用開始を予定する。今年度は鳥獣害対策工、サイン工、法面工などを行う。
【大月駅前通り線】
 今年度から大月市が建設を進める大月駅前広場から国道20号までの、電線類の地中化など。今年度は用地調査や街路整備工(L53m)などを予定する。


提供:山梨建設新聞