社団法人滋賀県建設産業団体連合会(杉橋和彦会長)の22年度通常総会が11日、大津市におの浜の滋賀県建設会館で開催された。「真に技術と経営に優れた企業」が伸びる環境整備等について、国や県、関係機関等に提言・要望することなどを盛り込んだ22年度事業計画案などを承認。任期満了に伴う役員の改選では、辻野宜昭氏が新会長に選出された。2期4年を務めた杉橋会長は相談役に就任する。
総会冒頭、杉橋会長が挨拶に立ち「建設産業は地域経済の基幹産業であり、安定雇用・安全を守る担い手として極めて重要。会員企業が自覚・責任感・誇りを持ち続けなければならない。業界を衰退させないためにも県内事業の地元企業限定発注を訴え、公共事業の品質確保、ダンピング防止、雇用維持、元請・下請の適正化など、建設産業全体の健全な発展を実現するため、国民・県民の公共事業や建設産業界に対する不信感を払拭して理解と信頼を獲得できるよう、会員が一致団結して情報・意見交換を一層強化し、要望・提言していきたい」と述べた。
続いて来賓からは、嘉田由紀子滋賀県知事代理の多胡豊章土木交通部次長、上総周平国土交通省近畿地方整備局長代理の中川英美建政部建設業適正契約推進官が登壇して祝辞。その後、宮崎清史氏(社団法人滋賀県建築士事務所協会会長)が議長に選出されて議事に移り、22年度事業計画案など計6議案を原案通り承認した。任期満了に伴う役員の改選では、新しい理事16名、監事2名が選任され、会長・副会長・専務理事・相談役が決まった。
新会長に選ばれた辻野氏は挨拶し「加盟団体の集合体である建産連こそ、正々堂々と行政や県民に物が言える。建産連の目的である各業種の協力関係の確立、社会的地位の向上、公共福祉への寄与を再度認識して、価値あるもの・魅力あるものにしていきたい。自信と誇りの持てる建産連として、対等に提言・提案ができるような活動を皆さんと共に盛り上げて、発言力のある団体に変貌させていきたい」と抱負を語った。
22年度事業計画の重点事項は、国、県、関係機関等に対して陳情・要望活動を実施。加盟団体から要望される項目についても全面的に支援する。構造改革を中心とした経営改革や企業再編、新分野進出、滋賀県から受託する建設産業構造改革先進地調査及び建設生産システム合理化推進など調査・研究事業では、加盟団体からの意見や提言について協議する。
このほか、加盟団体との意見交換会、建設生産システム推進協議会、初任者研修会、構造改善講習会、経営管理講演会など各種会議・研修事業、建設現場環境美化コンクール、学生を対象とした現場見学会、高校生インターンシップ受け入れの啓蒙など建設産業界のイメージアップを図る啓発・宣伝事業、表彰・顕彰、広報事業を掲げている。
新役員等は次の通り(敬称略/順不同)。
▽会長=辻野宜昭
▽副会長=宮尾悦夫、宇田洋三、尾曲次男、中田全一、山村文志郎
▽相談役=中川行夫、伊藤武彦、杉橋和彦
▽専務理事=北出利雄
▽理事=奥津弥壽信、本庄浩二、大山和範、山本勝義、田中才知郎、鹿野敏夫、今村貞雄、稲葉明、田学
▽監事=田中伸明、前川幸雄 |