京都府はこのほど、6月補正予算案の概要について公表した。
補正規模は一般会計で330億円台。知事選を控え、当初予算が骨格的編成だったことから補正後の総額は8820億円台、前年度当初と比べ4・0%の増加となる。
予算編成の基本的な考え方では、緊急経済・雇用対策を始めとした緊急課題への対応とともに、山田府政3期目のスタート予算として『希望の京都実現』に向け、当初予算の取り組みをさらに進めるなど、『未来への投資』を重点に行うとしている。
また6月議会では、公共工事における暴力団員等との請負契約・下請契約等の禁止や、受注者から暴力団員でないこと等の誓約書の徴収を罰則付きで義務化することなどを盛り込んだ「京都府暴力団排除条例案」の提案が予定されており、公共事業からの暴力団排除を推進していく。
一般会計6月補正予算案の主な概要は次の通り。
◆京都式地域包括ケア推進事業
▽特別養護老人ホームの整備
▽バリアフリー化された高齢者専用の賃貸住宅確保
◆待機児童解消促進事業(13億円)
▽保育所の新設・増築に対する助成(486人の定員増)
▽保育ママ支援事業=家庭的保育(保育ママ)事業を行う市町村の施設整備や運営に対する助成
◆農業経営体育成事業
▽ビジネスプランの作成支援や農業生産・食品加工施設の整備等に対し助成(4年間で20経営体を育成)
◆北山文化ゾーン整備
▽新総合資料館(仮称)整備事業=資料館機能の充実、国際京都学センター設置等。22年度に基本・実施設計、26年3月供用開始予定
▽教養教育共同化施設(整備)事業=府立大、府立医大、京都工芸繊維大の3大学による教養教育共同化。22年度基本・実施設計、26年3月供用開始予定
▽植物園再生事業=ボタニカルウィンドウ、森のカフェ、伝統園芸展示場、電気・水道修繕等を23年度完成予定。24年からは既存エリア改修、魅力展示施設整備
◆JR奈良線複線化事業推進事業
▽府と沿線市町が一体となって、整備計画の策定(JRは用地測量等実施)
◆普通建設事業(83億円)
▽農林水産基盤整備事業
▽生活・交通基盤整備
▽安心・安全のための整備
▽福祉・教育・医療のための整備
▽その他
◆「みやこ」づくり地域戦略事業
▽丹後・食の王国構想=府、市町等関係者による協議会設置と、丹後食の魅力発信
▽北京都ものづくり拠点構想=ものづくり人材育成や試作開発支援
▽由良川里山回廊構想=府、市町等関係者による協議会設置と、里山文化の発信
▽京都丹波食と森の交流の都構想=府、市町等関係者による協議会設置と、食と森の文化に関する資源調査
▽新京都伝統工芸ビレッジ構想=産学公連携による人材育成等
▽けいはんなエコシティ環境未来都市構想=省エネ技術を導入した施設整備等による環境産業の育成・集積