県海匝地域整備センター管内における「2010年度水防合同訓練」が先月31日、匝瑳市の野手海岸で行われ、同センターをはじめ匝瑳市及び旭市役所、匝瑳市横芝光町消防組合、旭市消防本部、北総県民センター海匝瑳事務所の各職員が参加。また、業界団体からは、(社)千葉県建設業協会の八日市場支部及び銚子支部会員約60人が、ボランティアとして参加した。
この水防合同訓練は、台風や前線等の大雨により災害が発生した場合、住民の安全確保及び公共土木施設の機能維持に向けて迅速かつ的確な対応を図り、円滑な応急措置のため、水防技術の講習と情報伝達訓練等を行うもの。
訓練に先立ちあいさつした田丸義昭・海匝地域整備センター所長は、同センターが栗山川水系では借当川、新川水系では新川と七間川の3河川、海岸は上永井海岸から野手海岸までの約21.5qの海岸を管理していることを説明したうえで、「本日の水防訓練は、新川の水位が上昇することを想定して行う。毎年のように全国どこかで河川が増水し、浸水災害が発生。特に、1時間に100oを超す局地的な『ゲリラ豪雨』による被害も多い」とし、「これらの災害から人命や財産を守り、被害を最小限にくい止めるための水防活動は重要」と強調。
さらに氏は、「梅雨時期の豪雨や台風等の災害に備え、関係機関が協力して迅速かつ的確に対応できるよう、水防技術を再認識して非常時に備えて欲しい」と要請し、あいさつを結んだ。。
次いで、地元を代表して太田安規・匝瑳市長が、毎年、全国各地で台風やゲリラ豪雨などの異常気象による災害が発生し、尊い人命や財産が失われていることに言及したうえで、「水害を未然に防止し、被害の低減を図るためには、関係機関が情報を共有し、密接な連携を図りながら、迅速かつ的確に対応することが非常に重要である」と弁。
この日の水防訓練の実施にあたっては、「訓練ではあるが真剣に取り組むことで、実り多き価値ある訓練になることを期待している」と要請した。
さらに、業界を代表してあいさつした県建設業協会の小原久幸・八日市場支部長は、「我々建設業協会の会員は、いざ災害が起きれば、地域住民の安全確保を第一に考えた第一線での作業が任務となる」としたうえで、「積土のう工は、日頃から慣れているものだが、災害時は悪条件下での作業となる。その時のために、本日の訓練でしっかり体得して頂きたい」と述べ、あいさつを結んだ
提供:日刊建設タイムズ