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建通新聞社(静岡)
2010/05/28

【静岡】県=許可業者数が1万6222者で2年連続の増加、許可業種数は4万業種超える勢い

 静岡県の2009年度末の知事・大臣を合わせた建設業許可業者数は、1万6222者で08年度末と比べて1・7%増加(270者増)したことが分かった。2年連続の増加で06年度末以来、3年ぶりに1万6000者の大台を超えた。09年度に更新期を迎えた業者が少なく、失効件数が減少したことなどが増加の主な要因に挙げられる。総業種数は、過去10年で最も多い4万0587業種。1業者当たりの平均業種数も2・5業種(99年度末比0・44業種増)となり、多様な工事への対応で厳しい受注競争を生き残ろうとする業者が増えていることが分かる。
 本県の許可業者数は、1999年度末(1万7477者)をピークに、00〜06年度末までは1万6000者以上を維持。しかし、07年度末から1万6000者の大台を割り込んでいた。09年度末の業者数は3年ぶりに大台を上回ったものの、ピーク時との比較では92・8%の水準にとどまる。
 許可区分別では、大臣許可が137者(08年度末比0・7%増)。知事許可は1万6085者(同1・7%増)で、ピーク時の99年度末から1258者減少(7・3%減)となった。
 大臣許可業者の総業種数は99年度末の749業種から、09年度末では863業種にまで伸びた。09年度末時点の1業者当たりの平均業種数は6・3業種で、97年度当時の数字(5・59業種)と比べて1業種近く上回っている。
 知事許可業者の総業種数も、99年度末の3万5181業種から、09年度末には3万9724業種に増加。1業者当たりの平均業種数は2・47業種で、99年度末の平均から0・44業種も増えた。建設業の経営形態が細分化している実態が浮かび上がる。
 県内知事・大臣許可を合わせた業種別の推移を見ると、造園(08年度末比0・8%減)、さく井(同2・5%減)の2業種と清掃施設(同増減なし)を除く、25業種で08年度末から増加している。伸び幅が最も大きかったのが、屋根(08年度末比6・9%増)で、タイル・レンガ・ブロック(同5・5%増)、大工(同4・8%増)などが続く。
 知事・大臣許可の業者数では、とび・土工・コンクリートが5830者で最も多かった。土木一式が4071者(08年度末比0・5%増)、建築一式が5558者(同1・8%増)、電気が1570者(同3・1%増)、管が2493者(同1・8%増)と、主要工種のすべてで微増となった。
 建設業許可業者数をめぐっては、04年12月を境に更新期間を3年から5年に変更した影響で、年度によって更新業者数に大きな差が生じており、これが失効件数などに影響を与えている。

《全国建設業許可業者数=微増の51万者」》
 2009年度末時点の全国の建設業許可業者数は、前年度に比べ0・8%増の51万3196業者となったことが国土交通省の調べで分かった。09年度中に新たに建設業許可を取得した業者数は6・8%増の2万0192業者と増え、特に個人や資本金が少ない層での増加が目立った。
 建設業許可業者の総数は1999年度末のピーク時(60万0980業者)と比べると14・6%減少したことになる。
 都道府県別許可業者数では、神奈川県(前年度比2・2%増)や大阪府(1・9%増)、愛知県(1・7%増)など都市部で増加する一方、鳥取県(1・6%減)や青森県(1・1%減)など主に地方部での減少が目立った。資本金階層別では、資本金200万円未満の法人が31・7%増と大幅に増えた。
 業種別許可(28業種)の延べ事業者数は1・2%増の144万5501業者。取得業者数が増加した許可業種は、熱絶縁(6・3%増)、鉄筋(5・7%増)、など22業種。逆に取得事業者が減少した許可業種は、清掃施設(2・6%減)、造園(2・3%減)など6業種だった。
 09年度中に新規に建設業許可を取得した事業者は、前年度比6・8%増の2万0192業者。これを資本金階層別に見ると、一般建設業許可では個人が26・6%増、200万円未満が16・3%増、200万円以上300万円未満が28・2%増などと規模の小さな事業者の参入が際立った。

建通新聞社 静岡支社