静岡県は、障害者雇用率1・8%以上の要件を満たす県内事業所を対象に、総合評価方式の加点評価や指名業者選定時の配慮など、入札・随意契約時に優遇する。6月1日から「障害者雇用企業登録者名簿」への登録を受け付けを開始。名簿登載業者に対し、優遇措置を講じることで、障害者を積極的に雇用する企業を支援する。
身体障害者や知的障害者の雇用は、経済情勢の低迷を受けて厳しい状況が続いている。そこで県は、障害者の雇用促進を目的に、2004年度から障害者雇用に積極的に取り組む事業所への入札時における優遇制度の運用をスタートさせた。
県経済産業部が作成する「障害者雇用企業登録者名簿」に登載された企業を対象に、入札時や入札参加資格申請などで優遇措置を講じる。現時点で、建設工事が128社、設計・測量などコンサルが5社、維持・修繕が30社、計163社が登録・認定されている。
具体的な優遇措置として、総合評価方式では、企業の障害者の雇用状況を登録者名簿で確認した上で評価項目に加え、加算点の上乗せ(プラス評価)を行う。建設工事や委託業務など指名入札の業者選定時には、名簿登録企業を配慮すべき事業者として優遇する。
さらに、09・10年度の建設工事入札参加資格申請の審査で、障害者雇用企業登録者名簿に登載されている事業者の総合評点を加点処理し、格付けする(随時申請では申請日時点で名簿登載企業を加点評価)。
名簿への登録申請には、@10年度の建設工事入札参加申請を申請済み、または申請予定(入札方式の優遇を受ける場合は、入札参加資格を有する)A県内に本店、支店、営業所などの事業所を有するB県内事業所における障害者雇用率が1・8%以上−の項目すべてを満たすことが要件となる。
申請要件の一つである、障害者雇用率1・8%以上を満たすために、単純計算で少なくとも「従業員56人未満で1人以上」の雇用が企業には求められる。
名簿への登録申請期間は、土・日曜日を除く6月1日から7月9日まで。
問い合わせは、県経済産業部雇用推進室 電話054(221)2826。
建通新聞社 静岡支社