社団法人京都府建設業協会(岡野益巳会長)は26日、中京区の京都建設会館で、「総価契約単価契約方式等に関する説明会」を開催した。
講師として近畿地方整備局企画部の山本剛技術調整管理官、同部の沢田道彦技術開発調整官、同局建政部の津田貞夫建設産業調整官を招き、近畿地方整備局で22年度に導入される入札制度及び契約制度について講義。会場には会員ら約75名が駆けつけ、熱心に学んだ。
講義内容は▽総価契約単価合意方式について▽近畿地方整備局における工事の総合評価落札方式について▽受注者からの苦情窓口(公共工事かけこみ寺)について▽土壌汚染対策法の改正について▽下請債権保全支援事業▽建設企業の評価▽企業価値を高めるために―の7項目。
総価契約単価合意方式は、4月1日公告工事以降で、3億円以上の本局発注工事が対象となる。工種は建築工事、木造建築工事、暖冷房衛生設備工事、プレハブ建築工事、通信設備工事、受変電設備工事を除いたすべての工種で導入されることなどを解説した。
総合評価落札方式では、改正される▽技術提案の評価結果の通知▽問合せ窓口の設置▽入札参加要件における実績要件の見直し▽技術評価点の配点方針▽技術提案の評価方法(標準案)▽施工能力の評価方法(標準案)▽地域精通度、貢献度等の評価方法(標準案)―の7項目について説明。技術提案の評価結果については、具体的な評価内容を提案企業に対して通知することに加え、問合せ窓口を設置し、説明が受けられるようにする点や工事難易度が低い工事の入札参加資格要件については、過去の実績に工事量(舗装面積1万u以上の工事等)による設定を行なわず、施工能力として評価するなど22年度以降に改正されるポイントについて講義した。
また工事内容の疑問点や旧態依然の片務性などについて相談を受け付ける公共工事かけこみ寺を本局や各事務所に設け、施工段階で受注者からの苦情等を適正に対応する体制を整えたことを報告。さらに22年度より工事完成時に一括して売上げ等を計上してきた工事完成基準だったものを工事の進捗度に応じて売上げ等を計上できる工事進行基準に変更した点や雇用期間の限定がある雇用延長高齢者を経審上、技術職員として評価対象としていることが説明された。 |