(社)千葉県建設業協会千葉支部(船越博文支部長、会員78社)の第24回通常総会が26日、千葉市内のオークラ千葉ホテルで開かれ、09年度事業報告及び収支決算・会計監査報告のほか、10年度事業計画及び収支予算などを全会一致で可決。また、任期満了に伴う役員改選では、船越支部長を再選した。
議案審議に先立ちあいさつした船越支部長は、まず、09年度における県内の倒産企業が436社で、建設業が149社(35%)、そのうち、資本金3000万円以下の企業が82%を占めたことを指摘したうえで、「当支部の会員のうち11社が、この1年間に倒産や廃業で退会した」と報告。
これらを踏まえて氏は、10年度の事業計画について「会員企業の技術力の蓄積を高める事業を念頭に立案した」とし、09年度に引き続き、県の基準を満たす20ユニットの継続学習の講習会により、技術者に対する資格取得機会を与えるとともに、土木のみでなく建築技術者を対象とした講習会の開催について、「今こそ、会員企業が抱える有能な技術者に対し、多くの技術提供をしたい」との考えを示した。
また、今年9月に開かれる千葉国体では、千葉市で陸上競技・体操・セーリング・ライフル射撃・ボウリング、習志野市で水泳、八千代市でバスケットボール・ウエイトリフティングの競技が行われることに言及した氏は、「千葉支部では国体会場の運営にマッチした支援活動を計画している。会員企業の支援と協力を賜りたい」と要請し、あいさつを結んだ。
総会後に開かれた懇親会では、来賓を代表して、金澤和信・県県土整備部千葉地域整備センター所長らが祝辞。この席で氏は、まず、今年度の県予算について、「県全体では1兆5300億円ほどで前年とほぼ変わらないが、県土整備部の予算でみると、昨年の6月に比べて82%程度。その中でも補助事業の割合が多く、約72%を占める。国に納める直轄負担金は半減したが、ほとんどが起債を充当しており、県単独費を中々増やすことが出来ず、一般の建設事業費が減少するという非常に厳しい時代である」と説明したうえで、「知恵と工夫で何とかしたいが、これらの事情を汲んで頂きたい」と弁。
一方、4月からの県の入札契約制度の改善に言及した氏は、「低入札調査時の専任技術者の拘束期間の短縮に向けて、早めに情報提供をする制度を取り入れたほか、総合評価のガイドラインについてもいくつか見直した」とし、「今後も県建設業協会及び千葉支部との意見交換を密に行い、入札契約制度をはじめ設計積算、建設工事の安全対策等について、皆さんの意見を取り入れながら良い方向に導くように頑張っていきたい」と述べ、祝辞に代えた。
提供:日刊建設タイムズ