建通新聞社四国
2010/04/13
【香川】高松道4車線化が復活 会社施工方式で
国土交通省は、2009年10月に補正予算の見直し中で全面凍結を表明していた高松自動車道鳴門〜高松東間の4車線化工事を高速道路会社が施工する「会社施行方式」で整備すると発表した。前原誠司国交相が9日の会見で明らかにしたもの。
現在、暫定2車線で供用している高松道鳴門IC〜高松東IC間52`(鳴門市撫養町木津〜高松市)は、09年4月に高速道路の新たな整備区間などを審議する「国土開発幹線自動車道建設会議」(国幹会議)で4車線化が決定。総事業費は約680億円を見込み、09年度補正で直轄事業分約610億円が配分され、8月28日付で国交省が事業認可していた。しかし政権交代で就任した前原国交相や馬淵澄夫副大臣が、整備手法などが不透明との認識を示し、国幹会議の廃止を表明するなど、国交省が事業効果や整備手法の再検証を進めてきた。
その結果、国幹会議で決定していた6区間の4車線化事業のうち、高松道を含む4区間を会社施行方式で整備。一方、近畿自動車道紀勢線(御坊〜南紀田辺)と九州横断自動車道長崎大分線(長崎〜長崎多良見)は、09年度の繁忙期に渋滞が発生しなかったことから当面は事業の凍結を続けた上で、交通状況の変化などがあればあらためて対応を検討することにした。
また西日本高速道路(NEXCO西日本)も昨年、4車線化事業については、地域企業の受注機会確保のため、大型工事で編成する特定建設工事共同企業体(JV)で通常は認められていないC等級企業者の参加を発注標準の特例措置を設けて認める方針を打ち出すとともに、同社の四国支社内に現場対応組織を設置するなど発注作業への準備を進めていた。