建通新聞社四国
2010/04/09
【愛媛】本年度に着工へ JR松山駅付近連続立体交差
愛媛県は、JR予讃線松山駅付近の連続立体交差事業で、用地買収と一部工事への2010年度着手を目指している。当初予算には、社会資本整備総合交付金などの充当を見込んで事業費17億円を計上。工事は車両基地・貨物駅移転先の道路整備や、石手川鉄橋の架け替えに向けた仮橋架設などを先行させることになる見通しだ。
この事業では、松山駅を含む2・4`区間を連続立体交差化するほか、車両基地・貨物駅を予讃線の伊予市上野・上三谷と松前町鶴吉にまたがる地点へ移転。さらに市坪駅を含む市道松山環状線交差〜石手川交差付近の1・7`区間を複線化して「行き違い線」を設置するとともに、北伊予駅を含む約0・5`区間を改良する。概算事業費は359億円。
新たな車両基地・貨物駅は、軌道延長約1・3`、面積で約6・3fとする計画。現地では県道八倉松前線から新基地・駅を経て県道伊予松前線に至るアクセス道路(計画延長約1・6`、2車線)や、新基地・駅の下をくぐる付け替え道路(計画延長300b弱、2車線)の整備も計画している。
県は基地・駅移転先で先行させる道路整備工事として、アクセス道路のうちの大谷川に架ける橋梁(計画延長25b弱、計画構造PC1径間)や一部土工部、さらに付け替え道迂回路のものなどを想定している。
同じく工事を先行させる予定の石手川鉄橋の仮橋は、計画概要が延長約71b、幅員5〜6bで鈑桁構造。橋脚として鋼管杭(パイルベルト)を4対の計8本、設置する。鉄橋架け替えは、この橋を含む計画延長約663bの仮線を設置した上で行う。
県は10年度、これら工事や用地買収への着手のほか、基地・駅移転先で伊予市と松前町が行う市道拡幅部の用地買収や工事、水路改修設計の補助なども予定している。