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建通新聞社四国
2010/03/31

【愛媛】陸上競技場スタンド増改築など 県総合運動公園

 2017年の「えひめ国体」開催に向けた愛媛県総合運動公園(松山市上野町)の改修計画で、県が行った基本設計の内容が明らかになった。陸上競技場や体育館、競技場、テニスコートなど複数の施設を対象にしており、概算事業費は約100億円。そのうち陸上競技場ではバック・サイドスタンドの増改築をはじめメーンスタンドの耐震補強と屋根更新や、大型電光掲示盤の設置などを予定している。これらを含め、県は実施設計を10年度から13年度にかけて順次実施、整備は11年度に開始して15年度の完了を目指す方針だ。
 この基本設計は、3月24日に開かれた国体の県準備委員会常任委員会で報告された。
 現在の陸上競技場は面積が3万3590平方bで、8レーンの400bトラックや天然芝フィールドなどを備えている。耐震補強を予定しているメーンスタンドの規模は、鉄筋コンクリート造3階一部4階建て延べ5276平方b。
 バック・サイドスタンドの増改築は、サッカーJ1リーグのスタジアム標準も踏まえて計画した。基本設計によると、これにより観客席のうち芝生席を無くし、かわりに個席を現在の3128席から1万5115席へと大幅に増やす。ベンチ席も含めた全収容人員は711人増えて2万1132人になる。
 メーンスタンドの屋根更新では、延長を現在の11bから27bへと伸ばし、幅も40bから100bへと広げる方針。電光掲示盤はLED大型映像装置方式のものを設置する考えだ。
 これらのほか、トラックの9レーン化や雨天走路設置、芝更新、エレベーター設置(1基)、各種部屋の再編などを予定している。
 体育館は、規模が鉄筋コンクリート造平屋一部2階建て延べ9046平方b。耐震補強をはじめアリーナへの空調設備導入や体操ピットの設置などを計画している。
 球技場は面積1万9920平方bで、サッカーとラグビー兼用の天然芝グラウンド1面を備える。スタンドは鉄筋コンクリート造で2300人収容。計画では、芝更新やスタンドの耐震補強などを行う。
 テニスコートは面積1万6660平方bで、スタンドが鉄筋コンクリート造984平方b、クラブハウスが同造2階建て延べ348平方b。今回、コートの再整備やクラブハウスの建て替えなどを予定している。
 これらの施設のほか、補助競技場(1万9300平方b)では直走路2レーン増設や芝更新、多目的広場(1万2320平方b)でも芝やバックネットの更新を予定。弓道場(鉄筋コンクリート造平屋1704平方b)ではバリアフリー化を施す考え。さらに中央広場の再整備や汚水処理施設の再整備、園内トイレの水洗化も計画している。
 県は10年度、基本的な測量・地質調査をはじめ、陸上競技場についてはメーンスタンドの耐震診断や、バックスタンド増改築と屋根更新の実施設計を予定。さらに体育館の耐震診断や汚水処理施設の実施設計も行うことにしている。当初予算にはこれらの費用として1億6000万円を計上している。