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建通新聞社(静岡)
2010/03/15

【静岡】静岡県=36億円投じて企業立地を促進、新規産業立地事業費助成

 静岡県は、工場や研究所の新増設を計画している企業に対し、整備費を補助する「新規産業立地事業費助成」として、2010年度当初予算に36億円を盛り込んだ。国内外からの企業誘致を推進するほか、県内既存企業を定着させ、他県との融資合戦を制する考えだ。助成事業の運用に当たっては「複数回適用可」に改正。一度制度を活用し、さらに工場の拡充・設備の強化を図りたい企業も再度、助成を受けることができる。
 「新規産業立地事業費助成」では、工場や研究所など施設の設置企業(製造業)を対象に、建物の新築・増設、機械設備の購入に要する経費の一部を助成。地域産業の高度化・活性化に加え、新規雇用の創出を図ることが狙い。10年度当初には、09年度当初比で5億円減(12・2%減)の36億円を計上した。
 助成事業の内容として、工場では雇用を増加し、設備投資額10億円以上の整備を計画している企業、または設備投資額が5億円で10人以上の雇用者増を予定している企業が補助対象となる。
 一方、研究所では雇用を増加した上で設備投資額が1億円以上、もしくは研究員5人以上で研究施設の延べ床面積200平方b以上の施設を対象に助成を受けることができる。工場、研究所とも総事業費に対する県の補助率は7%(公的工業団地への立地は10%)。県が負担する補助限度額は5億円に設定している。
 県では、制度の積極活用を図るため、企業が2度目の助成を受けるための適用要件を大幅に緩和。工場の大型化・オートメーション化など、技術力の強化を目指す企業にとって、設備投資しやすい環境となる。
 具体的には、従前「設備投資100億円以上、かつ雇用増100人以上を満たす場合」に限り2度目の助成対象となっていたが、08年度から「設備投資30億円以上、かつ雇用増50人以上を満たす場合」に緩和。「2回目適用可」という要件については、「複数回適用可」に改正した。

建通新聞社 静岡支社