北海道建設新聞社
2010/03/09
【北海道】新さっぽろ副都心で13年ぶり新規開発−業務・医療系施設
厚別・新さっぽろ副都心で商業施設の建設・管理運営を扱う札幌副都心開発公社(本社・札幌市厚別区、加藤啓世社長)は8日、新さっぽろ地区で新規開発事業に着手すると発表した。開発予定地は業務系の施設誘致を前提に、暫定利用しているアークシティの南駐車場用地3443m²。業務系や医療系といった施設を建設・運営する開発事業者をプロポーザル方式で募る。10日から同募集要項を配布する。
同地区での新規開発事業は、1997年度のドーコン本社ビル竣工以来13年ぶり。
JR新札幌駅を挟む「サンピアザ」と「デュオ」を核とするショッピングセンターは、市が72年度に策定した厚別副都心開発基本計画に基づき、札幌副都心開発公社が建設し、管理している。
開発事業用地として残っているのは、シェラトンホテル札幌に隣接する約1万m²の北駐車場のほか、東駐車場約6400m²、南駐車場3443m²の3ブロック。いずれも30年以上、業務系や商業系などの施設誘致を前提に暫定利用している。これらブロックでの開発が進展しないため、計画区域全体の事業進ちょく率も6割にとどまっている。
今回、都市機能の一層の集積を図り新札幌地区の活性化を目指そうと、5日の取締役会で新規開発事業への着手を決定した。業務系や医療系、福祉系、健康系、教育系施設の立地を想定。開発手法として公社が開発事業者に土地を貸し付け、事業用定期借地権を設定する。
開発予定地は札幌市厚別区厚別中央1の5の493の68。ドーコン本社ビルの北側に位置し面積は3443m²。用途は商業地域で、建ぺい率は80%、容積率は600%となっている。
スケジュールでは、10日から31日まで公社ホームページで募集要項を配布し、4月20日から30日まで応募登録を受け付け、5月6日から7月9日まで事業提案を募る。事業予定者は8月中の決定を見込んでいる。
開発予定地東側には、市が下野幌団地の建て替えで、G・Iブロックを集約して14階建て450戸の団地を整備する方針を決めたHブロックが近接する。
一方、公社では今後、下野幌団地建て替え集約化後に解体されるIブロックに隣接する東駐車場の利活用や老朽化した現在の商業施設の建て替えを含む区域全体の将来的な再編計画を描いていく方針だ。