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建通新聞社四国
2010/03/05

【愛媛】失格判定基準など見直し 松山市が入契制度見直し

 松山市は、地域の建設業を取り巻く厳しい経営環境などを踏まえ、4月1日から入札制度を一部改める。低入札価格調査制度では失格判定基準に「その他の費用」の項目を新設。工事に係る委託入札の最低制限価格率については、上限を設けるなど設定範囲の変更を行う。さらに一般競争入札への参加申請時に一部案件で義務付けている工事実績証明(CORINSカルテ)の添付については対象を広げ、原則、すべての業種の設計金額2500万円以上の案件で添付を求める。
 低入札価格調査制度の失格判定基準は、現行では直接工事費、共通仮設費、現場管理費、一般管理費を対象に、それぞれの設計金額に一定の率をかけて設定している。今回はこれらに分類されない費用を「その他の費用」として対象に追加し、設計金額の50%を失格判定基準とすることにした。
 建設工事に係る委託入札の最低制限価格制度は2009年度から試行、価格設定を予定価格の60%以上の範囲で行っている。今回は国が通達した「予算決算および会計令85条の基準について」に準じて、設定範囲の変更を行う。
 CORINSカルテの添付は現在、土木工事については設計金額2500万円以上、その他の工種については設計金額3000万円以上の一般競争入札で原則、義務付けている。
 一般競争入札の取り扱いに関してはこのほか、工事成績良好業者に対する優遇措置や、工事成績不良業者に対する制限措置の継続試行を決定。入札参加申請時の配置予定技術者についても、現行では「入札参加申請時」としている他の工事との重複を認めない時点を「開札日」に変更するほか、案件ごとに1人を求めている運用方法を改め、2人まで認めて落札決定時に選択できるようにする。さらに、現行では設計金額5000万円超の案件の配置予定技術者について3カ月以上の継続雇用を求めているが、この対象範囲を同3000万円超へと広げる。
 また、原則認めていない、入札に参加した他の者の下請けについては、一般競争入札案件に限り、下請承認願の提出によって事前に承認を得た場合は認めるよう改める。