建通新聞社四国
2010/03/05
【高知】投資的経費は59億 高知市の当初予算案
高知市は1日、2010年度当初予算案を発表した。一般会計の総額は1290億円で前年度当初比1・7%減。投資的経費は59億7674万円で同比43・4%の大幅減となっている。しかし、国の経済対策による09年度補正予算44億4950万円を前倒し補正として足すと104億2625万円となり同比7・7%減となる。建設関係の事業は、新堀小学校リニューアル事業、潮江東小学校屋内運動場改築事業や高知商業高校図書館食堂棟耐震補強整備事業などの学校施設耐震化、朝倉分団屯所建設、子育て支援センター整備事業などがある。会期は3月8日〜3月26日まで。
10年度当初予算のポイントは「未来につながる協働都市『高知』を目指して」とし、財政再建を着実に果たしながら「市民の暮らし・安心安全の確保」と「地域経済の活性化」を目指す─としている。
予算編成の基本方針である「財政再建の推進」では、09年度〜13年度までの財源不足額244億円のうち、10年度不足額53億円を解消するため人件費や投資的経費の抑制などで対応。しかし、市民生活や地域経済への影響を懸念、国の交付金や補正予算を活用して、実質的な投資的経費の削減割合をマイナス7・7%に抑制した。
「市民の暮らし・安全安心の確保」では、厳しい財政状況下でも削ることのできない市民の安心安全に関する経費を確保。この中で施策別10年度事業を見ると、旭駅周辺整備が対象区域全体で住宅市街地総合整備事業の事業計画作成や優先的に整備すべき地区で土地区画整理事業の事業計画(案)を作成する。学校施設耐震化は潮江東小学校屋内運動場改築に着手、10・11年度の2カ年で行う。耐震補強設計は旭東小学校南舎など4校で行う。ほかに学校施設では新堀小学校リニューアル事業があり、10年度はプールリフレッシュと太陽光発電設備設置を行う。消防分団屯所改築は朝倉本町の朝倉分団屯所を移転新築する。
「地域経済の活性化」では、交流人口の拡大による観光振興、地産地消・地産外商の発展、雇用の創出など地域経済の活性化を図る。施策別に見ると龍馬伝推進で観光コース整備などで観光客誘致を図る。高知にぎわい東西軸活性化プランでは、はりまや橋から高知城の東西軸エリアの活性化事業を実施する。
また、下水道事業特別会計では、公共下水道ポンプ場長寿命化整備事業費1億6300万円、未普及解消下水道事業費に8億3000万円、浸水対策下水道事業費に9億1000万円、地震対策下水道事業費に4500万円などを計上している。