建通新聞社四国
2010/03/02
【愛媛】予算案に65億円余計上 松山市の新年度公共下水道事業
松山市は、公共下水道施設の建設を進めるため、2010年度当初予算案に事業費として前年度比1・6%増の65億2938万円を計上している。市内下水道整備区域面積は09年度末見込みは4635fとなっているが、これを10年度には57f増の4692fに広げる方針だ。
10年度予算案を見ると浄化センター整備関係では、中央浄化センターの再構築に向けて電気設備工事費など3億4208万円を計上するとともに、12年度までの債務負担行為で12億4900万円の限度額を設定。西部浄化センター汚泥濃縮機増設事業では、汚泥濃縮機械・電気設備工事費など2億5710万円の計上と10年度までの債務負担行為限度額1億5700万円の設定を行っている。
さらに北部浄化センターでは水処理施設増設と汚泥処理施設建設を進めるため、4億9566万円を計上するとともに11年度までの債務負担行為限度額9億8000万円を設定。また北条浄化センター建設事業では、長寿命化計画の策定に739万円を計上している。
新規事業としては、中央浄化センターの放流渠に小規模な水力発電施設を整備し、省エネルギー化を図るマイクロ水力発電施設整備に2600万円、詳細設計に着手する鹿峰汚水中継ポンプ場建設にも2700万円を上げている。
一方、雨水施設関係では、中須賀第2排水ポンプ場の本体工事継続や機械設備、電気設備に入るため、事業費8億4359万円を計上するとともに12年度までの債務負担行為で34億円の限度額を設定。そのほかポンプ場関係では和泉雨水排水ポンプ場建設の造成土木工事費など7288万円、西石井雨水排水ポンプ場建設の工事費など1億1402万円を盛り込んでいる。
雨水管については、天山・朝生田地区雨水管渠整備事業の小野川右岸地区整備費2億2050万円をはじめ、和気地区の大川北3号雨水幹線工事費3400万円、高岡地区の堂之元1号雨水幹線工事費3800万円を計上。07年度から進めている和泉地区小野川左岸の雨水幹線整備では、10年度分事業費1億2402万円を確保する。新規には、全国的に多発しているゲリラ豪雨に対処するソフト対策として、内水ハザードマップ作成事業費300万円も計上している。
これらのほか、合流式下水道緊急改善事業では、ろ過スクリーン設置費など1億2287万円を計上。老朽管の耐震化や改築を行う下水道地震対策緊急整備の推進に向けては、工事費など3億4723万円を盛り込んだ。
市は08年度からの第10次下水道整備5カ年計画で、期間内に約290fを整備し、整備区域面積を07年度末の4465fから4755fへと広げる方針を示している。