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建通新聞社(静岡)
2010/02/17

【静岡】県=10年度投資的経費が8・2%減  当初予算案公表

 川勝平太知事は16日、静岡県の2010年度当初予算案を発表した。投資的経費は対前年度比で8・2%減の1708億1200万円。建設部の予算額は1537億0200万円で09年度を8・4%(09年度部局ベース)下回っており、公共投資に対する予算措置の重点化・集約化が色濃い編成となった。主要事業では、県立高校の耐震化には約27億円を投じ、165棟の整備を進める。「災害に強い地域基盤」づくりに向け、河川事業に130億6800万円、海岸事業に28億3400万円、砂防・治山・農地防災事業に117億0963万円をそれぞれ盛り込んだ。
 10年度当初予算案の編成に当たって、これまでと同様に「年間総合予算」として、年間所要額を最適化させた。しかし、県単独の投資的経費が26%減となるなど、建設業界にとって厳しい内容の予算となった。
 09年度の前石川嘉延知事時代と同様に、県が重点施策に定める事業に関しては手厚い予算配分がなされており、予算配分の「重点化」「二極化」がより進んだ。
 主な土木関係事業では、補助・交付金・単独を合わせた道路整備に総計210億円、合併新法による合併市町を支援する新合併支援重点道路整備事業に13億5000万円、JR沼津駅・富士宮駅の鉄道高架事業に11億4100万円、福田漁港のサンドバイパス事業に8億2600万円、牧之原中里工業団地などの工業団地造成に38億5276万円などを計上。
 建築関連の主要事業では、草薙総合運動場硬式野球場の耐震化に16億0705万円、静岡赤十字病院など災害拠点病院の耐震整備助成に3億1324万円、仮称・静岡地区新構想高校など県立学校等施設整備事業に30億4100万円、浜松工業高校など計165棟(設計84棟・工事81棟)の地震対策緊急整備に27億4800万円、裾野警察署庁舎建設など警察施設整備に14億0350万円などを盛り込んでいる。

《投資的経費は県単独
に大きな落ち込み》
 10年度当初予算案の一般会計総額は1兆1265億円で、09年度当初予算と比較して0・5%下回った。特別会計は4093億7900万円(対09年度比14・1%減)、企業会計は563億1100万円(同12・4%減)となった。
 一般会計に占める投資的経費は、公共・直轄が09年度当初比で8・2%減と落ち込んだ。特に県単独が26・3%も前年度を下回り、補助金など長期継続事業の見直しや事業の重点化・効率化など、徹底した「歳出のスリム化」が予算編成の中に反映された。
 部局別の予算額(09年度部局ベース)は、建設部が対09年度比8・4%減の約1537億円、営繕関係事業を所管する総務部が同3・2%減の約3247億円となった。この公共二部で予算全体に対する構成比は、予算全体の約45%を占める。
 その他の公共関係部局では、県民部が対09年度比6・4%増の444億6500万円、産業部が同25・9%の488億2900万円、教育委員会が同3・7%減の2753億1800万円、公安委員会が同3・6%減の800億6300万円となった。
【県当初予算関連事業の詳報は順次掲載】

建通新聞社 静岡支社