北海道建設新聞社
2010/02/10
【北海道】予定価格超過を企業に通知−開発局が事後審査型入札で
北海道開発局は、2010年度から、事後審査型の総合評価方式で、予定価格超過企業への通知を検討している。これまでも、予定価格超過企業の提案の審査は行われていなかったが、企業には未通知で、落札の可能性がないにもかかわらず、技術者が拘束される実態の改善を求める声が業界団体から挙がっていた。このほか、公示用設計図書の早期交付など、技術提案作成の際の環境整備にも取り組む方針だ。
予定価格超過企業への通知は、2月3日の道建協土木委員会との意見交換会で、開発局側が示した。予定価格を超えた企業に対して、開札後速やかに文書で超過により施工計画などの技術提案を審査しないことを伝える。
これまでは、予定価格を超過し、落札の可能性がないにもかかわらず、その事実を知ることができなかったため、技術者の配置を解除することができなかった。今回の通知措置により、他の工事への技術者配置の判断が早期に可能となる。
このほか同局では、総合評価方式における技術提案のウエートの高まりを踏まえ、施工計画策定作業が円滑に進むように、現在、施工計画の提出後に交付されている場合が多い公示用設計図書を、施工計画提出前に交付が可能となるよう検討している。
また、施工計画の提出時期についても、現在は大部分の開建で入札参加申請書と同時としているが、これを入札書提出と同時期とし、計画作成作業の期間確保を図る方針だ。この対応については、すでに函館や釧路など一部の開建で試行され、10年度にはさらに拡大する見通しだ。