トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建設経済新聞社
2010/02/09

【京都】下水道の高度処理 22年度から検討本格化 27年度頃メドに着手

 亀岡市上下水道部は、かねてから検討していた下水道の高度処理に伴う施設整備について、具体化に向けた検討を22年度から本格化させる。高度処理に伴う施設整備は27年度頃をメドに着手する考え。
 国が定める水質に関する環境基準を満たすため、高度処理を導入し、窒素やリンなど富栄養化の原因物質を除去する。上下水道部は37年度を目標年次として、今後京都府と協議しながら、処理場の増設及び改築事業を進める中で、高度処理に伴う施設整備を実施する予定。
 高度処理は、自前で処理場を高度処理対応する方式と、他の下水道管理者が実施すべき高度処理の負荷削減分を肩代わりする共同負担方式があるが、上下水道部は年谷浄化センター高度処理導入にかかる共同負担検討を19年度に日本上下水道設計(大阪市淀川区)で実施。検討の結果、処理場を自前で高度処理対応する方針を固めた。高度処理導入にあたっては、国へ変更認可の手続きが必要となるため、22年度から高度処理の具体化に向けた検討を始める。

処理場の増設事業
24〜26年度に本格化

処理場の改築事業
25及び29年度に重点


 また上下水道部は、年谷浄化センター再構築基本設計(長寿命化計画)等を日本上下水道設計(大阪市淀川区)で進めている。将来予定されている高度処理に伴う施設整備と並行して、処理場の増設や改築事業等があるため、整備の優先順位などを検討するもの。二重投資とならないよう効率的な整備計画を固めていく。
 今後、処理場では増設事業で24年度から26年度にかけ、改築事業で25年度及び29年度に大規模な事業費を見込んでおり、一方管渠整備は27年度に概ね完了すると見込む。27年度以降は高度処理に伴う施設整備を進める考え。
 管渠と処理場の21年度から29年度までの計画では、管渠事業費は64億3200万円(実施年度は21年度〜27年度)、処理場は増設が12億7400万円(実施年度は24年度〜29年度)、改築が42億2480万円(実施年度は21年度〜)、高度処理が1億8600万円(実施年度は27年度〜37年度[事業費は27〜29年度までの数字])を見込む。
   ◇  ◇  ◇
 このほか、稗田野町天川地区のコミュニティ・プラント(処理区域内人口約500人)は、17年度に公共下水道区域に編入されたことから、今後、公共下水道へ接続する方針。
 亀岡市内では大井町南部土地区画整理事業が昨年7月に組合が設立され始動し、亀岡駅北地区の土地区画整理事業も具体化に向けた検討が進められている。亀岡駅北地区については、都市計画法における特定保留に設定されており、開発熟度が高まり市街地整備が確実になった段階で特定保留が解除され、市街化調整区域から市街化区域に編入されることになる。市街化区域へ編入されれば、将来的には公共下水道区域に編入され、公共下水道へ接続するとみられる。