北海道建設新聞社
2010/02/03
【北海道】成功例からヒントを−道主催で新分野進出事例発表会
道は2日、ポールスター札幌で「建設業の新分野進出優良事例発表会」を開き、2009年度新分野進出優良建設企業表彰に輝いた古垣建設(余市町)の古垣恒次社長と菊地建設(天塩町)の菊地敏社長が自社の取り組みを発表した。成功例を教材に新たなビジネス参入へのヒントを学ぼうと多数の出席者が事例紹介に耳を傾けた。
北海道建設新聞社の荒木正芳取締役第1報道部長が「地域建設業の活路は複業化で」と題して講演。複業化について「建設業を補完するビジネスを組み合わせ、複合的に経営することで建設業という事業体を支えていくことを目指している」と説明した。本業である建設業に軸足を置きながら、会社全体で収益や雇用を確保していく複業化の必要性を強調した。
事例発表では、古垣建設の古垣社長がバックホーに着脱できる再生骨材製造器の開発・販売・リース事業、菊地建設の菊地社長は和牛の繁殖育成事業を事例紹介した。
古垣社長は参入の動機について「売り上げが右肩下がりの中、雇用を守りたかった」と、建設業の存続に危機感を持ったことを挙げ、参入プロセスやその後の展開、課題などを披露した。
菊地建設の菊地社長は、和牛繁殖育成事業を受託するグループ会社の菊地牧場を紹介。04年の設立時に100頭で始めた事業は現在、1550頭まで拡大し、売上高も2億5800万円に達していることなどを報告した。質疑応答も相次ぎ関心の高さをうかがわせた。