建通新聞社四国
2010/01/29
【愛媛】南レクに太陽光植物工場建設 愛媛大学が新年度
愛媛大学は、モデルハウス型植物工場の実証・展示・研修事業を展開するため、宇和島市津島町近家にある南予レクリエーション都市公園の未利用地で太陽光利用型植物工場の建設を計画、2010年度の工事発注に向けて準備を進めていく方針。2月中には実施設計のプロポーザルを行うほか、栽培に参加する民間事業者も募集することにしている。
この計画は、農林水産省が公募していた「モデルハウス型植物工場実証・展示・研修事業」にこのほど採択され、約6億9100万円の交付金を受けることになっている。栽培参加事業者には大学が技術支援や助言を行い、生産コストの削減や技術確立などを図る考えだ。
植物工場には、太陽光を利用して温度や養分などをコンピューター制御し、季節に関係なく安定した収量や品質の作物を作ることができるシステムを導入する。
建設する施設のうち温室は、大規模実証展示用として利用するフェロン型のもの(3888平方b、4区画に分割)と、中規模実証展示用施設として利用する2つの超低コスト型のもの(2430平方bと1458平方b、それぞれ2区画に分割)、計7776平方bを計画。このほか研修施設(2階建て延べ400平方b)、育苗施設(1440平方b)、貯蔵施設(200平方b)なども配置する。
工事発注は夏ごろになる見通しで、10年中の完成を目指す。基本設計は垣本商事(松山市)が担当。
このプロジェクトでは、建設する施設でトマトやキュウリの栽培を行う予定で、大学は建設業界からの参入も期待している。
問い合わせ先は愛媛大学植物工場研究プロジェクト、電話089(946)9892。