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建通新聞社四国
2010/01/29

【徳島】計画通り新年度に新校舎整備に着手 県立みなと高等学園

 徳島県は、2010年度に県立みなと高等学園の整備を計画している。10年度予算編成に向けた詰めの作業が進む中、多くの事業が国予算の不透明感の影響を受けているものの、同学園については、県議会11月定例会の知事説明で飯泉嘉門知事があらためて24年4月の開校を目指す考えを示しており、当初の計画通り10年度に新校舎の整備に着手することになりそうだ。
 同学園は、小松島市の徳島赤十字病院跡地に整備する特別支援学校。新校舎と体育館を整備するほか、日本赤十字社から旧病院の5号棟を無償譲渡され、同校の一部や発達障害者支援センターなどが入るハナミズキ棟(仮称)として改修する。これまでは、高等養護学校(仮称)として事業を進めてきたが、09年11月に公募で新校名を県立みなと高等学園とすることを決めた。09年度6月補正予算でも約9億8000万円を計上して用地取得費に充てており、知事が開校時期を明らかにしたことも含めて、順調な整備が見込めそうだ。
 新校舎の計画規模は、鉄筋コンクリート造2階建て延べ約2250平方b。普通教室を中心に整備し、生徒数は1学年30人程度。病弱を伴う発達障害の生徒を対象とした商業ビジネスと情報デザイン学科、軽度知的障害を伴う発達障害の生徒などを対象とした生産サービス、流通システム学科の4学科を設置する。
 旧日赤病院5号棟を改修するハナミズキ棟は、鉄筋コンクリート造地上3階・地下1階建て延べ5133平方b。同学園の教室のほか、現在、あさひ学園(徳島市国府町)にざん定設置している「発達障害者支援センター」、乳児院などを整備する。
 基本・実施設計は山田設計(三好市)が、地質調査は四国ボーリング工業(美馬市)が担当。基本計画によると、校舎などは10年度に、ハナミズキ棟の改修は11年度に着工する予定。
 発達障害や軽度知的障害を持つ高等部年齢の生徒を受け入れる同学園の整備は、自閉症や学習障害など発達障害者を支援する施設を徳島赤十字病院跡地を中心に整備する「ハナミズキ・プロジェクト」の一環。05年4月の発達障害者支援法施行を契機に、県が同障害者支援センターの設置と合わせて、教育、障害福祉など複数にまたがる関係部局の事業を調整し、構想をまとめた。高等養護学校やハナミズキ棟のほか、関連施設であるひのみね整肢医療センター(総合療育センター)などでも、整備が見込まれている。