京都府はこのほど、22年度一般会計当初予算案の概要を発表した。予算規模は総額8490億円台としており、前年度当初に比べて0・1%の微増となる。これは4月に知事選挙を控えていることから、投資的経費は5月補正に対応する骨格型予算を編成したため。2月4日に開会する定例府議会に先立ち、28日には予算案を発表する。
主な内容を見ると、厳しい雇用・経済情勢の中で、@くらしを守るA生活を支えるB人への投資−を三本柱にし、21年度予算(京都温め予算)の継続・強化を中心に編成した。
歳入は府税が2年間で約950億円減収する見通しから行財政改革の取組みが不可欠として、人件費の削減、府民ニーズに即した事業の見直し、府民満足に直結しない業務の見直し、府有資産の利活用で195億円を改革して資源に充てている。
このうち建設関連事業では、府民公募型安心・安全整備事業の継続に20億円、耐震化整備に42億円を上げたほか、与謝の海病院の院内保育所整備や高度医療機器整備を新規に実施。また社会福祉施設等の事業所内保育施設に補助制度を創設するほか、介護予防の必要な高齢者が居住する住宅改修経費を新規に助成することになっている。
予算案概要の主な項目は次の通り。
【生命を守る25億円事業】
▽府立与謝の海病院の高度化
・地域医療の強化のための高度医療機器整備(新規)
【高齢者・障害者を守る生活確保事業】
▽高齢者の「生活」「住まい」「移動」を支援
・「住まい」介護予防の必要な高齢者が居住する住宅改修経費の助成(新規)
【子育てを支える子育てママ・パパ応援事業】
▽安心保育推進事業
・社会福祉施設等における事業所内保育施設の新設及び既存施設の拡充のための新たな補助制度の創設(新規)
・保育所の保育環境に対するソフト・ハード両面から助成(拡充)
・与謝の海病院に医療従事者共同利用型の院内保育所を整備(新規)
▽子育てに優しい京都府づくり推進事業
・子育て家庭の不安感を解消・軽減するため、NPO等が実施する子育て情報の発信、子育て家庭の交流、育児支援設備の整備費支援を実施(新規)
【その他の主な施策】
▽府民公募型安心・安全整備事業20億円
・22年度事業継続、21年度中に採択済みの事業及び22年度当初からの公募に必要な暫定額を計上
▽温室効果ガス削減事業約17億円
・温室効果ガス10%削減の目標達成に向けた事業推進
▽耐震化整備事業約42億円
・学校施設、警察施設、医療施設、社会福祉施設の耐震化を促進