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北海道建設新聞社
2010/01/18

【北海道】札幌市中心部の道有地売却が好調−地方不振で2極化

 札幌市中心部の道有地売却が好調だ。昨年の後半に、中央区の道立近代美術館駐車場跡地など3物件が立て続けに売れ、昨年4月からのトータル金額は、2008年度の倍以上になっている。3月には、札幌市中央区宮の森の旧道立理科教育センター跡地の売却が予定されており、売却先の決定が確実視されている。地方物件の売却は依然として不振だが、札幌市中心部の売れ行きがけん引し、09年度の売却額は15億円程度に上る見通しだ。
 09年度に入っての売却額は、一般競争入札とインターネット入札、随意契約分を合わせ9月末の時点では6件、3億2150万円にとどまっていた。
 しかし、10月以降売りに出した札幌市中央区内の3物件は、一般競争入札や随意契約によって相次ぎ売却先が決定。南12西16の物件(827m²)は三井ホーム北海道が7800万円、南18西16の物件(3116m²)は日本グランデが2億4300万円、北1西18の道立近代美術館駐車場跡地(2319m²)は特定医療法人平成会が3億9300万円でそれぞれ取得し、売却額が一気に伸びた。
 この結果、09年度の現時点での売却総額は11億7714万円に達し、景気悪化の影響を受け4億8000万円台にとどまっていた08年度売却総額の約2・5倍にまで伸びた。
 道は3月中に、札幌市中央区宮の森4の7の旧道立理科教育センター跡地を売却する方針で、09年度末の売却額は15億円程度に上ると試算している。センター跡地については、既に複数の不動産関係者から問い合わせが寄せられており、買い手が付く可能性は非常に高いという。
 ただ、札幌市が好調な一方で、地方物件は相変わらず不振で、売れる土地とそうでない土地の二極分化が進む。旭川や函館でも購入希望者ゼロというケースが珍しくなく、総務部では「地方都市の道有の売却促進が課題」(総務課)と説明している。