(社)千葉県浄化槽協会(文違義雄理事長)、(社)千葉県環境保全センター(石井栄理事長)、(社)千葉県浄化槽検査センター(安部陸理事長)の「千葉県浄化槽団体連絡協議会」による2010年新春賀詞交歓会が14日、千葉市内のオークラ千葉ホテルで開かれ、関係者200人余が出席した。
冒頭、3団体を代表してあいさつした(社)千葉県環境保全センターの石井理事長は、まず、浄化槽について「下水道及び集落排水施設と並ぶ生活排水処理施設の三本柱であるとともに、災害に強く、短時間に安いコストで設置できることから、人口の減少や地方財政のひっ迫を考えれば、誠に有用な施設である」とし、これらのシステムを守るためとして氏は、「浄化槽の製造・工事・保守点検・清掃及び法定検査という一貫した維持管理体制に加え、それぞれの分野で活躍される方々のたゆまぬ努力とともに維持されるもの」との考えを示した。
また、懸案となっている単独処理浄化槽から合併処理浄化槽への転換の推進については、「私ども協議会の大きな課題である」との認識を示したうえで、「地域の環境保全や水質保全に対し、皆さんとともに邁進したい」との決意を示した。
さらに、「本年は公益法人制度改革に伴い、3団体とも大きな節目の年となる。来会の皆さんにおいては、3団体の運営に対し、理解と協力を賜りたい」と要請し、あいさつを結んだ。
引き続き、来賓を代表して市原久夫・県環境生活部長をはじめ、江野澤吉克・県議会環境生活警察常任委員長、野田佳彦、松野博一、富田茂之、奥野総一郎、谷田川元各衆議院議員のほか、 (社)全国浄化槽団体連合会の油谷清次専務理事が祝辞。
この席で県環境生活部の市原部長は、現在、県内に約62万基の浄化槽が設置されていることに言及したうえで、「その中で我々も非常に大きく、重たいものとして認識しているのは、全体の約7割を占めると言われる単独処理浄化槽である」と弁。
単独処理浄化槽について氏は、「家庭雑排水である洗剤水や台所水を処理出来ないことから、それらの水が川や湖及び海にタレ流しになっている」と指摘したうえで、「これを早期に合併処理浄化槽に転換していくには、皆さんの力が欠かせない。そのためにも、引き続き行政への協力と支援を賜りたい」と要請。
さらに氏は、「そこで、ただ合併処理浄化槽に転換すれば良いというものではなく、法定検査や維持管理をしっかり行わなければ、浄化槽を適正に運用し、その機能を発揮することが出来ない。そういったことからも皆さんの取り組みは、大変に貴重なものであることを認識して頂きたい」と述べ、祝辞に代えた。
提供:日刊建設タイムズ