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建通新聞社(岡山)
2010/01/15

【岡山】水島サロン民間への譲渡を断念

 岡山県は、財政構造改革の一環で3月末に廃止する水島サロン(倉敷市水島東千鳥町)の民間への譲渡を断念した。これにより、倉敷市が県の要請を受け、施設の譲渡を受け入れるか、県が施設を解体して更地にするか、いずれかの選択しかなくなった。
 県が民間譲渡を断念したのは、昨年11月から譲渡先を民間公募していたが、締め切りまでに応募がなかったため。
 いずれにしても、存続するためには、倉敷市が施設の譲渡を受け入れるしかなく、仮に同市が譲渡を拒否した場合には、敷地の半分が民有地のため、施設を解体撤去して、所有者に土地を返還することになる。
 地元住民は、水島サロンの存続を求め、倉敷市に請願書を提出しており、同市は、今月22日に開かれる同市文化産業委員会で審議する予定。
 県では、これらの審議の経緯を踏まえ、倉敷市と対応を協議していく予定だが、廃止の方針に変更はないとしている。これまでに、県は、解体費用限定で施設を修繕して、民有地の返還違約金の負担を表明しており、倉敷市の動向が注目される。
 水島サロンは、事業費約36億円をかけ、1996年にオープン。施設規模は、鉄筋コンクリート造(一部鉄骨造)4階建て延べ約5200u。施設の建設は県が行い、倉敷市が建設費の半分を負担。当初から赤字が続き、運営費を県と倉敷市が穴埋めしている状況。