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建通新聞社(静岡)
2009/12/18

【静岡】県=建設部が−8%の1573億円・10年度当初予算案

  静岡県は、2010年度当初予算編成に当たって、各部局から提出された予算調整案をまとめた。建設部は09年度当初比で8%減となる1573億9400万円を10年度当初予算として計上。営繕部局を所管する総務部は3・7%減の3231億3000万円、公共部局の県民部、教育委員会、公安委員会なども総じて09年度比で約3%減額し、予算の調整を進める。すでに県では、補助金など長期継続事業の見直しや事業の重点化・効率化を進め、徹底した「歳出のスリム化」に取り組む構えを示してきたが、建設業界にとって厳しい内容の予算となった。県では今後、国の予算案決定や地方財政対策の決定状況を踏まえて部局調整案を精査し、2月中旬をめどに当初予算をまとめる。
 10年度当初予算の歳出額(=一般会計)は09年度当初比で0・9%減の1兆1211億円、歳入額は3・5%減の1兆0646億円を計上。この結果、歳出額が565億円上回り財源不足が生じるため、10年度の予算編成でも公共部門を中心とした事業の重点化・効率化が避けられない状況となった。10年度当初予算でも、従来と同様に「年間総合予算」として編成し、年間所要額を最適化させた。
 部局別では、建設部が09年度当初比で8%減の1573億円を当初予算額としてまとめた。13・8%減で推移した09年度当初よりも減額幅は縮小したものの、予算額を3年連続で減額する方向で調整する。
 総務部(対09年度当初比3・7%減)、県民部(同2・9%減)、教育委員会(同3・2%減)、公安委員会(同3・4%減)など公共事業の発注部局でも軒並み、過去数年以上に厳しい予算編成を余儀なくされた。結果的に、社会資本整備などの投資的経費が抑制される形となった【=各部局の予算額は別表参照】。
 県では現在、県税や地方交付税などの歳入見込みを精査している。各部局と財政当局との間で、今回の部局調整案の調整作業を進めており、国の予算案などを勘案した上でさらに予算額の骨格を固める。順調なら、2月中旬にも調整結果を当初予算案として取りまとめ、県議会に上程する予定だ。

建通新聞社 静岡支社