(社)千葉県塗装工業会(浅賀恒会長)は、市原市の高滝ダムにおいて「第6回塗装ボランティア活動」を実施した。社会貢献活動の一環として、県内施設の「塗装」「落書き消去」「清掃活動」などを毎年行っているもの。
今回の作業は、施設管理者である県高滝ダム管理事務所(児安哲司所長)が、経年によるコンクリートの変色や落書きにより頭を悩ませている延長約179m、高さ約0.75mの「ダム堤頂道路側壁」について、壁画の作成を考案。
市原市に相談したところ、市教育委員会を通じて塗装工業会に話があり、市内の加茂・南総・有秋・千種の4中学校の生徒らの協力を得て実現した。
生徒たちによって壁画が作成されることにより、良心に訴えかけて落書きを踏みとどまらせる「落書き防止効果」をはじめ、自分たちの力で作成することで「河川(ダム)愛護の精神」が芽生えることに加え、「思い出づくり」となることを期待。また、市原市南部の観光資源である「高滝ダム」のアピールに繋がることも期待しているという。
実施にあたっては、2週間ほど前に事前準備として、塗装工業会の実行委員が、側壁面の洗浄及び下処理(シーラー・下塗り)作業を施した一方、各中学校では、それぞれ題目を考えて原画を作成したほか、原画完了後には、現地塗布のための色合わせとして、塗装工業会担当者と色番号などを確認。塗料は大日本塗料販売鰍ェ提供した。
現場での作業は2日間行われ、主に1日目に「下書き」、2日目に「本塗り」を実施。各学校単位でブロック分けして制作にあたり、原画を拡大しながら側壁面に描画。また、1日目には佐久間隆義・市原市長、2日目には県県土整備部建設・不動産業課の鵜山克己・建設業・契約室長らが応援に駆けつけた。
2日間で延べ235人
2日間の延べ参加者は235人にのぼり、1日目が126人、2日目が109人。1日目の内訳は、生徒69人、教諭12人、高滝管理事務所職員8人、会員及び賛助会員37人。同じく2日目は、生徒61人、教諭13人、高滝管理事務所職員9人、会員及び賛助会員26人。
ちなみに、同会におけるこれまでの塗装ボランティア活動は、第1回目が「千葉市都川第八浄化施設」の外壁塗装、第2回目が「市川市特別養護老人ホーム」の非常用すべり台、非常口扉、農作業・休憩用小屋屋根及びトイレの塗装、第3回目が「千葉ポートパーク公園」のトイレ棟の塗装及び清掃、第4回目が「県立富津公園」のトイレ棟塗装及び周辺の砂浜清掃、第5回目が「茂原鶴枝遊水公園ポンプ施設」の壁面の落書き消去、周辺草刈り、清掃などを実施した。
提供:日刊建設タイムズ