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建通新聞社(静岡)
2009/12/16

【静岡】県=5現場6人で感染を確認、新型インフル

 冬場を迎え、県内でも新型インフルエンザの本格的な流行が始まっている中、建設現場での感染拡大も懸念される。静岡県が所管する工事では、5件の現場で延べ6人の感染が報告されている(11月26日時点)。各現場では、完治するまでの期間、すべての患者の就業を禁止。現場代理人が感染した現場では、代理人変更の措置を講じて現場作業を継続した。今後、県では発注元である出先事務所に対して、所管工事の現場作業員が感染した場合に報告を求める一方、マスク着用など感染予防対策の徹底を強く求めていく。
 県内の現場で確認されている新型インフルエンザの感染者数は、県中部地区の3現場で3人と、県東部地区の2現場で3人。
 このうち、3人の現場代理人が感染したが、請負者や監督員との間で対策を協議した結果、2現場では代理人変更を届け出て作業を継続。医師による完治確認が下りるまで、すべての患者を自宅待機させ、5〜6日間就業を禁止した。
 感染者が確認された現場では、手洗いやうがい、マスク着用など感染拡大の予防に努めた。その後、2次感染などの報告はなく、現在すべての現場で作業が進められている。
 新型インフルエンザが、「伝染性の疾病に含まれる」との見解が示されていることから、感染者は労働安全衛生法第68条(病者の就業禁止)で、就業禁止が義務付けられる。そのため、請負者は現場で感染者が出た場合、監督員に状況報告した上で、就業制限を含めたまん延防止対策を講じる義務が生じる。
 県では、作業員や監督員の感染予防について、労災防止の観点から、新型インフルエンザの感染拡大の防止措置を共通仕様書に定める「臨機の措置」の一つに位置付けている。土木・農林事務所など出先事務所を通じて各現場での予防措置を強く求める一方、所管工事の現場作業員が感染した場合には速やかな報告を求めて、感染拡大の防止を図る。

建通新聞社 静岡支社