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建通新聞社四国
2009/12/13

【徳島】来年4月公告目指す 県の農林水産技術支援センター再編

 徳島県農林水産総合技術支援センター企画研究課は7日、同センターの整備運営事業について、PFI法に基づく実施方針を公表した。17日に農業研究所(石井町石井)で説明会を開催。22日から実施方針に関する質問を受け付ける。年明けの1月中には、同方針に続く、要求水準書(案)を公表する予定。特定事業に選定されれば、4月中にも総合評価落札方式の一般競争入札(WTO対象)を公告する。
 同事業は、県内各地に所在する同センターの施設を、現在の農業研究所や農業大学校(石井町)などを中心に集約化して再編整備するもの。センター本館となる中核施設(延べ床面積7800平方b以内)の新築とともに、作業舎・車庫などの付属施設、ほ場等も既存施設の利用計画を見直して改修、必要に応じて新設する。事業計画地は、石井町石井の農業研究所本場内。敷地面積は12万4690平方bで、敷地北側に本館・作業舎の新築を見込んでいる。
 事業方式は、設計・建設後に県に施設の所有権を移転し、事業期間中の維持管理・運営業務を担うBTO方式を採用。事業期間は設計・建設等の施設整備期間が2011年1月〜13年3月(同年4月に施設開所)、維持管理・運営を含めた事業期間が33年3月までとなっている。
 維持管理業務は、建築物・設備などの保守管理、清掃、警備、外構維持など。運営業務は、県民との交流や大学・企業・NPOとの連携促進企画の提案・開催支援、不使用となる県有財産の不動産情報などの提供で、これらのためのホームページも運営する。また、付帯業務として、独立採算の福利厚生・民間収益事業等のサービス提供も行えることとした。
 応募者は、建設、設計、維持管理、運営などの各業務を担う複数の企業で構成するグループとし、落札後にSPC(Special Purpose Company 特別目的会社)を設立して契約を締結する。各業務を担う主な企業の参加資格要件は次の通り。
 ▽設計企業─県建設工事一般競争入札参加資格者名簿の測量・建設コンサルタント等業者(希望業務・建築一般)に登載。所定の業務実績(SRC・RC、延べ床面積3000平方b以上)など▽建築企業─建築一式の総合評点が800点以上。所定の施工実績(SRC・RC、3階建て以上、延べ3000平方b以上)など▽土木企業─土木一式の総合評点が900点以上▽機械設備工事企業─管工事の総合評点が700点以上。所定の施工実績(延べ3000平方b以上)など▽電気設備工事企業─電気の総合評点が800点以上。所定の施工実績(前同)など▽工事監理業務─設計とほぼ同じ
 このほか、維持管理業務を行う企業、運営業務を行う企業を加え、企業グループを構成。構成員は、SPCへの出資を行う構成企業と、出資を行わず業務を担当する協力企業の2通りの参加方法があり、構成企業で出資比率がもっとも高い企業が代表企業となる。
 同事業の事業費については、県議会11月定例会付託の経済委員会で、庁舎建設に30億円程度、維持管理を含めて50〜60億円程度とする試算が示されている。