北海道建設新聞社
2009/12/11
【北海道】140市町村が学校や庁舎の耐震改修計画策定−道調べ
道建設部住宅局のまとめによると、道内で学校や一般庁舎などの耐震改修促進計画を策定する市町村が2009年度末で140市町村に上り、全体の78%に達することが分かった。同計画策定を助成する国の「住宅・建築物安全ストック形成事業」の予算額が年々、増加していることもあり、耐震改修や計画の策定、各種支援制度を創設する市町村が増加している。09年度は前政権の大型補正で08年度比3倍の予算額となっており、10年度も同程度規模が予算化される見通しだ。
住宅局のまとめによると、09年度末までに耐震改修促進計画を策定する市町村が140市町村。10年度にはさらに10市町村が策定する予定となっており、全体の約84%で同計画が策定されることになる。
耐震改修促進計画は、学校や一般庁舎などの公有施設の耐震化計画をまとめるもので、この計画に盛り込まれない事業は今後、補助対象とならないため、策定する市町村が増加した。国の住宅・建築物安全ストック形成事業は、耐震改修や耐震診断、計画策定に対し助成する制度。
09年度当初では、6億1600万円の予算額だったが、補正予算で当初を上回る7億1000万円を措置。予算総額が08年度の約3倍に当たる13億円となった。道では、10年度の要望としてほぼ09年度補正後並みの13億円を上げており、10年度も事業の大幅な進展が見込まれる。
耐震改修促進計画策定が進むのに比例し、住宅などの民間建築物の耐震化や耐震診断に対する支援制度を独自で設ける市町村も増加。12月10日現在で、耐震診断に対する独自の支援制度を設けているのが27市町村、耐震改修工事に対する支援制度を設けているのが32市町村と、いずれも09年同期に比べ約3倍に伸びた。住宅局では、各種助成制度を利用した耐震化や計画策定、助成制度創設を市町村に呼び掛けており、今後も順調な伸びが期待される。