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日刊建設タイムズ社
2009/12/08

【千葉】(社)千葉県電業協会が第20回安全大会/「省エネ改善ビジネスチャンス創出」で 技術講習会も

  (社)千葉県電業協会(並木鷹男会長)の「第20回安全衛生大会」が、千葉市内のオークラ千葉ホテルで開かれ、関係者80人余が出席。神田公司・千葉労働局安全衛生課長(千葉秀木局長代理)と飯田宏行・県県土整備部建設・不動産業課長による来賓祝辞、安全スローガン及び安全衛生功労表彰、大会宣言採択のほか、神田課長を講師に『労働災害の防止について』をテーマとした特別講演が行われた。12.8
また、安全衛生大会の後には技術講習会も開かれ、パナソニック電工鞄d材商品営業企画部照明商品営業グループの坂本勝紀氏を講師に招き、「省エネ改善でビジネスチャンス創出!」をテーマに、1時間余にわたり話を聴いた。
 安全衛生大会の冒頭、主催者を代表してあいさつした並木会長=写真左=は、まず「これからの電業協会はどうあるべきかを考えた」としたうえで、「安全はすべてに優先するという言葉があるように、やはり、会員企業の現場や職場で働く社員の安全と健康を最も優先すべきであり、それがあればこそ、企業が繁栄する訳である」と弁。
 また、自身が経営する会社の取り組みとして「安全意識の高揚のために『一声声掛け運動』を徹底している」ことに言及した氏は、「やはり人間は、ふと気が抜けることや考え事をしている時がある。勿論、安全装置や安全設備は大事だが、そんな時に『気をつけて』と一声掛けることが、一番の安全意識の高揚に繋がると思う。是非、安全で快適な職場環境づくりを目指して、今日の研修会を意義のあるものにして頂きたい」と述べ、あいさつを結んだ。
 引き続き、来賓としてあいさつした千葉労働局の神田公司課長=写真中央=は、まず、県内における建設業の労働災害発生状況について、死亡者数は昨年同時期に比べてほぼ4割減少し、3年連続で増加していた死傷災害も約1割減。全国における死亡災害は2割減、同じく死傷災害が1割減となったことに言及し、「数字の上からは評価すべき傾向であると考えられる」と弁。
 しかし、一方で氏は「本来、重篤な労働災害、特に死亡災害は限りなくゼロにならなくてはならないものである」としたうえで、「県内における建設業の死亡災害が昨年の4割減とはいえ、現在まで32人というのは、決して少ない数字ではない。関係者がそれぞれの立場で、労働災害防止への取り組みを強化していく必要がある」との考えを示した。
 さらに、「従来は労働安全衛生関係法規の順守が強調されているが、このところ発生する事故事例をみると、必ずしも、労働関係法令に違反したことが原因による事故が多いとは言えない」と指摘した氏は、「法律違反がまったくない状態で、法律を守った中で災害が発生していることに、十分留意して頂きたい」と要請。
 これは、「単に関係法規を守っているだけでは不十分であり、先ほどの『設備はきちんとしていても、作業をする人の気持ちに緊張感がないと災害に結びつく』という並木会長の話の通りだと思う」と弁。
 「労働安全衛生関係法規というのは、膨大な事故について詳細な規定があり、また、罰則規定がある。法律で要求されるだけの災害防止では、災害防止活動としては不十分」と指摘した氏は、今後、労働災害発生件数を減少させるため、「職場に潜んでいる危険性や有害性というものを排除、低減する必要がある。その有効な手段として、リスクアセスメントの導入が不可欠であると考えられる」とし、「労働災害の防止、あるいは労働者の健康の確保及び機械設備の安全操業というものは、企業経営にとって最も重視されるべき対象であるということを、経営トップが明確に表現することにより、それらを事業場全体で浸透を図り、日頃の安全管理、機械設備の維持管理において、さらに磨きをかけて頂きたい」と要請し、あいさつとした。
 同じく、来賓としてあいさつした飯田宏行・県県土整備部建設・不動産業課長=写真右=は、県の予算確保や早期発注対策への取り組みに言及したうえで、「今後の業界の発展のためには、安全安心な環境の確保というのが不可欠となる。この大会を機にさらに一層、安全について考えて頂ければありがたい」と述べ、祝辞に代えた。
 この後の「労働災害の防止」をテーマとした特別講演では、@労働災害の現状と課題A労働災害と交通事故B「事故の型」の推移C特異な災害時例(知識の欠如)――に大別し、約1時間にわたり話を聴いた。

提供:日刊建設タイムズ