国土交通省中部地方整備局は、2010年度予算の概算要求で東駿河湾環状道路(沼津市岡宮〜函南町平井)の事業費を09年度当初比で約30%減額させる方針だ。10年度は谷田高架橋の上部工などを進める予定で、事業費を104〜106億円程度に抑える見込み。26日に富田英治局長が静岡県庁を訪れ、花森憲一副知事に方針を伝えた。
東駿河湾環状道路は伊豆縦貫自動車道の玄関口に当たる延長15`の自動車専用道路。7月に沼津岡宮IC〜三島塚原ICの10`区間で部分供用している。
09年度当初には、事業費として約145億円の予算を計上。10年度には谷田高架橋の上部工や長泉地区の舗装工などを計画しているが、必要予算額を09年度当初比で40億円程度減らす考え。
方針を聞いた花森副知事は、「新東名が開通する12年度までに整備を完了させてほしい」と要望した。
また、中部地整では09年度当初に2億2000万円を計上した伊豆縦貫自動車道の天城北道路の10年度予算を2〜3億円に設定しているほか、河津下田道路を1億円未満(09年度当初1億3000万円)に減額させる考えだ。
これまでに国交省では、10年度の直轄道路事業を2割削減するため、関係自治体に説明を続けてきた。
16日に浜松市を訪れ、三遠南信自動車道の着手済み区間の事業費を、09年度当初比で11〜16%程度減となる50億〜53億円を計上する方針を伝えた。
24日には静岡市に対する説明で、国道1号静清バイパスの事業費を42〜45億円と、09年度当初比で10〜15%程度減額させる方針を示している。
建通新聞社 静岡支社