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北海道建設新聞社
2009/11/25

【北海道】太陽の園施設整備設計の公募型プロポが公告へ

 社会福祉法人北海道社会福祉事業団(札幌市中央区大通西5の11、吉田洋一理事長)は25日付で、知的障害者総合援護施設の「太陽の園施設整備設計公募型プロポーザル」を公告する。プロポーザル選定委員会による2段階審査で選定し、2010年3月10日の理事会で承認する予定。設計業務を11年1月中に完了させ、同4月以降に着工。12年1月の完成、4月の開設を目指している。
 伊達市幌美内町にある現施設は、1968年の開設以来40年以上が経過。敷地内に居住施設などが分散配置され、老朽化や狭あい化が顕著化している。このため、新たな施設を建設して集約する。
 施設整備の基本的な考え方として、規模は3階建て以下で、延べ床面積は約7000m²。現在の入所定員は260人(成人230人、児童30人)だが、新施設は18年度に予定している入所定員150人(成人120人、児童30人)とし、通所利用者は現行の80人から170人に増やす。
 18年度までの移行期間中は既存建物1棟を保全改修して活用する。建設地は敷地内にあるグラウンドで、敷地面積は約7000m²。
 プロポーザルの参加資格は、道の建築設計関係の入札参加資格を持ち、道内に本支店を置く1級建築士事務所。09年11月1日以降、専任の1級建築士5人以上と構造設計1級建築士1人以上が在籍し、さらに設備設計1級建築士を確保できること。
 統括責任者は、98年4月以降に完成した6000m²以上の多機能福祉施設など(同種施設)、または総合病院・老人保健施設など(類似施設)の新築か全面改築の実施設計業務の実績を有し、1級建築士として10年以上の実務経験があること。
 意匠設計担当主任技術者は、98年4月以降に完成した3000m²以上の同種施設または類似施設の新築か全面改築の実施設計業務の実績を有し、1級建築士として5年以上の実務経験が必要。
 第1次審査では、提出された事務所の規模や資格の有無、担当技術者の立場と実績などを審査し、上位5者程度(参加要請者)を選定する。
 この審査では、在籍人数や経験年数、同種施設か類似施設かの実績などをランク分けする。それぞれランク別の配点を合計すると、満点は25点となる。
 第2次では、第1次で選んだ参加要請者から提出された技術提案書の評価基準による審査とヒアリングで特定者と次点者の2者を選ぶ。技術提案書のテーマは「利用者の尊厳の保持に配慮し、安心して暮らせる施設づくり」「利用者が快適に生活でき、支援しやすい施設づくり」「維持管理が容易で、長期にわたって円滑な事業運営ができる施設づくり」―の3つ。配点はいずれも25点で計75点となっている。
 選定委員会は学識経験者や同事業団の理事ら5人で構成。北大大学院工学研究科の羽山広文教授が委員長となり、公平性を確保するため、吉田理事長はメンバーに入らない。吉田理事長は「専門家と職員に客観性を持って選んでもらう。効率的で利用者にとって満足度の高い施設、全国から見学者が来るような施設にしたい」とし、「児童と成人の異世代交流への配慮やエネルギー効率などファシリティマネジメント(FM)の考えを取り入れてもらう。設計者が、どう施設に結び付けてくれるか期待している」と話している。
 担当部局は同事業団事務局太陽の園施設整備準備室。プロポーザル説明書などの資料配布は12月1日まで、参加要件該当者に限り、事務局で直接交付する。
 参加表明書の提出期限は12月11日午後5時(持参)で、第1次審査は12月18日に開催。技術提案書の提出は10年1月18日午後5時(持参)までで、第2次審査は1月28日に開く。
 公告内容は同事業団のホームページ(http://www.dofukuji.or.jp/)でも公開している。