静岡県は4日、10月30日に静岡地方裁判所富士支部に自己破産の申し立てを行った保坂組(富士市)を「連鎖倒産防止のための再生手続開始申立等企業」に指定した。連鎖倒産防止対策として、売掛金債権または前渡金返還請求権を25万円以上有する県内中小建設企業などに対し、経営安定資金(連鎖倒産防止貸付)を融資する。
今回、保坂組の自己破産に際し、25万円以上の売掛金債権または前渡金返還請求権を有する県内中小企業が連鎖倒産防止貸付の融資対象となる。加えて、同社との取引額(最近6カ月間)が総取引額の20%以上あり、同社に売掛金債権か前渡金返還請求権を有する県内建設企業なども融資を受けることができる。
融資限度額は、1企業当たり3000万円(1組合5000万円)で、利率は年1・8%(保証料0・3〜1・3%)。返済期間は10年以内と定めているが、1年以内の据置期間を認めている。
また、連鎖倒産防止貸付の融資を利用する場合には、信用保証の無担保枠の上乗せを受けることができる。
融資の相談や問い合わせは、県内金融機関、商工会議所、商工会などで受け付ける。静岡県の相談窓口は商工金融室 電話054(221)2972。
建通新聞社 静岡支社