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建通新聞社四国
2009/10/23

【高知】産業振興計画を加速 県が10年度予算編成で基本的考え示す

 高知県は、2010年度の予算編成に当たっての基本的な考え方を明らかにした。新政権発足により、国や地方のあり方などについて抜本的な見直しが予想されることから、これまで以上に国の動向を注視し、情報収集に努め、10年度予算に確実に反映していくとしている。また、10年度は、県の経済体質を抜本的に強化するための産業振興計画の実行2年目であり、成果が早期に発現されるよう、PDCAサイクルの徹底による見直しをしつつ、実効を加速する。さらに、依然として厳しい県経済や雇用情勢に配慮した経済対策の継続はもとより、保健医療福祉施策に官民一体となつて取り組む「日本一の健康長寿県づくり」、「教育振興基本計画に基づく教育の充実」など、5つの基本政策を推進していく。
 県の財政状況は、中期的な財政運営に一定のめどが立ったとはいえ、今後の国の動向も含めて不透明な状況。このため、10年度予算編成は、道路整備などインフラ整備の加速など具体的な成果を追求して、これまで以上に事業の実効性の検証を行い、県民サービスの確保に向けて予算の重点化を図り、財源不足額の圧縮や県債残高の抑制に努め、財政健全化を進めていくとしている。
 具体的な考え方の主なものは次の通り。
【県民サービスの確保と財政健全化の推進の両立を図る予算編成】
 ▽投資的経費のうち、公共事業については、事業の厳格な選択と継続事業の見直し、公共事業のコスト縮減への取り組みを徹底するとともに、産業や生活の基盤となる道路整備など、全国でも遅れたインフラ整備を加速するため事業量の確保に努める
 ▽産業振興計画に基づく事業を含む5つの基本政策を推進するため重点的に実施する事業については、「5つの基本政策推進加速化枠」30億円を設け、具体的な成果を追求して、実効性のある事業の構築に努める。継続事業はPDCAサイクルを徹底して見直す
 ▽新政権の発足に伴い、国は無駄遣いや不要不急な事業の根絶を進めている。県でも原点に立ち返り、事業の実効性や費用対効果、優先順位を検証する
 予算編成の主なスケジュール予定は、11月17日に予算見積書提出期限、20日に予算概要公表資料財政課提出期限、12月7日に当初予算見積もり概要の公表を行い、1月下旬の知事査定を経て、2月中旬に当初予算案を発表する。