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北海道建設新聞社
2009/10/23

【北海道】10月の雇用状況、建設業に不足感−北洋銀調査

 北洋銀行は22日、道内の取引企業を対象とした2009年10月の雇用状況調査結果を発表した。雇用人員判断DI(「過剰」と判断した企業から「不足」とみる企業を差し引いた指数)は、前年同期を8ポイント上回るマイナス6となり、3年連続で従業員過剰感が強まった。建設業は、景気対策による公共工事の増加を背景に、ゼロからマイナス12となった。
 調査は10月中旬を判断基準として、800社を対象に実施。建設業者104社を含む492社から回答(回答率61.5%)を得た。
 業種別でDIを見ると、「過剰」となったのが、鉄鋼・金属製品・機械(プラス29)、卸売(プラス27)、その他製造(同)、木材・木製品(プラス24)、その他非製造(プラス4)、小売(プラス3)、食料品(プラス2)の7業種。一方「不足」は、ホテル・旅館(マイナス18)、建設業(マイナス12)、運輸(同)の3業種。
 建設業は、05年と06年がマイナス1、07年がプラス4、08年がゼロと、均衡で推移してきたが、今回は一挙に2けたのマイナスとなった。
 この要因について同行調査部は「補正による工事量の増加によるもの」とし、「一時的に受注が増えているが、今後は反動による減少も考えられるため、新規採用に踏み切れない企業も多い」と説明する。
 職種別では、これまでと同様に営業販売職(マイナス11)、技能職(マイナス6)の不足感が強かったが、マイナス幅は縮小。また、情報機器の習熟者は全業種で不足感を示し、建設業はマイナス6からマイナス7と大きな変化はなかった。
 地域別では、札幌市(プラス15)、道央(プラス3)、道南(プラス14)の3地域が「過剰」。道北(マイナス14)、道東(マイナス4)が「不足」となった。
 今後の雇用方針について、「増員」する企業から「減員」する企業を差し引いたDIはマイナス1となり、「現状維持」が約8割を占めた。建設業は前回のマイナス8からマイナス4。木材・木製品(マイナス19)、ホテル・旅館(マイナス13)が2けたのマイナスとなった。
 10年度に新規採用する企業は7ポイント下回る20%。厳しい経営環境を背景に、比較可能な05年以降では最低の水準となった。建設業は11ポイント下回る16%。