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建通新聞社四国
2009/10/16

【香川】落札率4年ぶりに90%台 県土木部の上期一般競争契約工事

 香川県土木部が上半期に契約した工事のうち、一般競争入札で実施した案件の平均落札率が2005年度以来、4年ぶりに90%台を回復したほか、近年増加傾向にあった低入札価格応札による調査対象案件がゼロとなり、過度な価格競争が影をひそめた。指名競争入札の落札率は93%台と3年連続となり、入札案件全体では92・5%となる調査結果がまとまった。
 調査は土木部が上半期(4〜9月)にかけて発注・契約した1086件を対象に実施(保留していた内海ダム本体工と高松商業高校校舎改築を除く)。内訳は一般競争入札が258件、契約額は128億1000万円。指名競争入札が828件、同59億5900万円。合計で1086件、同187億6900万円を契約した。
 一般競争入札の落札率は90・2%、指名競争入札が93・2%となり、平均落札率は92・5%となっている。
 過去5年間の落札率は04〜06年度は94%台だったものが、07年度から減少傾向となり、08年度には92・3%となっていた。
 要因には一般競争入札の拡大とともに、過度な価格競争が増加、一般競争入札で適用されていた低入札価格調査制度の対象案件が07年度には16件、08年度には25件と増加し、落札率を押し下げる要因となっていた。
 このため、県では過度な価格競争を排除し、適切な施工体制の構築を確保する観点から09年4月に同調査制度の失格となる数値的判断基準を見直し、失格基準を強化した。
 これにより、09年度に入り一般競争入札での落札率の改善が見られ、過度の低価格応札者は失格となるなど、上半期中の低入調査案件の発生はなく、08年度より3・5ポイント落札率が上昇した。
 第1四半期(4〜6月)で実施した、同様の調査と比べても一般競争入札で0・5ポイント、指名競争入札で0・8ポイント、全体で0・4ポイント上昇するなど若干持ち直しの傾向が見られる。
 また、09年度にB等級業者を対象として試行している一般競争入札の案件は、上半期に35件を実施した。県土木監理課では年度当初、年間5〜60件の試行を計画している。対象工事は設計金額700万円から3000万円の工事。