県水道局は、柏井浄水場(千葉市花見川区柏井町430)の西側施設と北総浄水場(印旛郡本埜村竜腹寺向原296)に高度浄水処理施設の建設を計画している。このほど一般競争入札で基本計画策定業務を委託した。委託先は日水コン(千葉事務所:千葉市中央区本千葉町7−11)。委託金額は1850万円。委託工期は10年3月18日。
今年度の基本計画では、施設の配置計画、概算事業費の算出、全体の事業スケジュールなどをまとめる。また、事業スケジュールでは施設の順位付けを行い、着工時期を検討する。処理能力は柏井浄水場西側施設が日量約36万立方メートル、北総浄水場が同約12万6700立方メートルの計画。処理方式はオゾン注入と生物活性炭を予定。浄水場の水源は利根川。県営施設での高度浄水処理施設の実績は、福増浄水場、柏井浄水場東側、千葉野菊の里浄水場の3施設に導入済み。
北総浄水場では、高度浄水処理施設とは別に、PFI方式で「排水処理施設設備更新等事業」を実施している。今年8月24日に入札説明会を実施し、9月14日から16日までの期間で参加表明書及び資格確認申請書の提出を受け付けた。11月5日から提案書を受け付け、12月下旬に落札者を決める。
同事業は、脱水機棟、調整槽・濃縮槽等の既存コンクリート建築物・構築物を有効利用しつつ、浄水施設を停止することなしに排水処理施設の設備を全面的に更新するとともに、排水処理施設の維持管理・運営を実施する。
事業の範囲は@排水処理施設に関わる設備更新等業務A排水処理施設全体の維持管理・運営業務B脱水ケーキの再生利用業務C上澄水の返送業務。
事業スケジュールは、排水処理施設に関わる設備更新等が10年4月から11年3月、排水処理施設に関わる設備更新等が11年4月から14年3月、排水処理施設全体の維持管理・運営が20年間。事業方式はBTO方式。
北総浄水場は、千葉ニュータウン、成田ニュータウン及び成田国際空港への給水を目的に70年度に建設に着手し、75年6月から利根川の表流水を水源として給水を開始。給水先は船橋市、習志野市、市川市、浦安市、千葉ニュータウン、成田ニュータウン、成田国際空港。給水能力は日量約12万6700立方メートル。排水処理に伴う発生土処分場は04年度実績で日量約5100立方メートル。
一方、柏井浄水場は、千葉市、船橋市、市川市、浦安市、習志野市の5市に給水している。利根川と印旛沼を水源とし、給水能力は日量53万立方メートルで、西側が同36万立方メートル、東側が同17万立方メートル。排水処理に伴う発生土処分量は04年度実績で日量約6600立方メートル。
提供:日刊建設タイムズ