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建通新聞社(中部)
2009/09/29

【三重】新基準で耐震性能照査/松阪港など5港湾岸壁

 三重県県土整備部は、「津松阪港」など5港湾の耐震強化岸壁を対象に、新しい技術基準によって耐震性能を照査する。照査検討業務をパシフィックコンサルタンツ三重事務所(津市)に委託した。委託期間は2010年3月19日まで。この結果は、別途作成する港湾施設維持管理計画に反映するとともに、要求性能を満たしていない場合は、必要に応じて対策を検討する。
 港湾施設の技術基準が07年に抜本改正され、安全率法を採用していた設計の考え方が、国際標準である信頼性設計法に代わった。港湾の機能や地域特性に応じて要求される性能を満たすことが求められるようになったことから、新たな設計法に基づいて既設の耐震強化岸壁を照査し、耐震性能を把握することにした。
 対象は旧基準で設計した耐震強化岸壁で、津松阪港大口地区(松阪市)の北岸壁(水深7・5b1バース、水深5・5b1バース、ケーソン式)、鳥羽港中之郷地区(鳥羽市)の中之郷岸壁(水深5・5b2バース、桟橋式)、吉津港神前浦地区(南伊勢町)の神前物揚場(水深4b1バース、ケーソン式)、長島港西長島地区(紀北町)の西長島岸壁(水深4・5b1バース、L型ブロック式)、鵜殿港川原地区(紀宝町)の公共岸壁(水深5・5b1バース、直立消波ブロック式)。
 耐震強化岸壁は浜島港で完成したばかり、尾鷲港で施工中だが、これらは新基準での設計。
 照査の結果、耐震強化岸壁としての要求性能を満たしていないことが判明した場合は、港湾の機能や利用実態などを踏まえて補強、改良の方法を検討する。