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北海道建設新聞社
2009/09/11

【北海道】FM手法で北海道再生を−札幌でフォーラム開く

 北海道と北海道ファシリティマネジメント協会(山口博司会長)は10日、「ファシリティマネジメント(FM)手法による北海道再生フォーラムV―地域に生きる―」を札幌エルプラザで開いた。特別講演で講師を務めた農林水産省大臣官房政策課の木村俊昭企画官は、地域活性化を目指すためには、全体の最適化を図る地域連携が重要だとし、これまでに全国25の大学で地域再生システム論が開講され、研究・提言組織として地域活性学会が、実践サポートとして地域活性機構が発足していることを紹介。今後、地域活性化を具現化させる課題解決のためにFM手法を活用すべきだと主張した。
 このフォーラムは、地方自治体の行財政改革や企業再生の支援業務であるFM手法を生かし、北海道全体の再生の可能性について考えようというもの。これまでに、北海道が持っている豊富な自然資源を活用した再生を図るため、さまざまな産業や自治体におけるFM普及を訴えてきた。
 この日、国や札幌市をはじめとする地方自治体、民間企業から350人が参加。冒頭、主催者を代表して高原陽二副知事と山口会長らがFMを生かした地域活性化への取り組みに期待を掛けたほか、来賓の林理開発局営繕部長が良質なストック構築のために庁舎建築の企画段階からFMを活用していることを報告した。
 基調講演では、日本ファシリティマネジメント推進協会の鵜澤昌和会長が、日本におけるFMの潮流としてこれまでの国や民間企業での取り組みや海外事例を紹介。さらに北海道におけるFMの有効性を強調。今後の積極的な取り組みを呼び掛けた。
 特別講演で木村企画官は、全国の事例を交えながら地域活性化と地域連携の重要性とFMの関連性について指摘。特に北海道においては基盤産業である農林水産業の振興において、地域の大学を活用した人材育成をはじめとする連携を、FM手法の導入によって成功させ、実績を作っていくことが大切だと訴えた。