静岡労働局は、建設労働者の労働条件の確保・育成に向け、使用者に自主的な改善を進めてもらうため、県内の建設業企業約700社に対する「労働条件自主点検」をスタートさせた。1日付けで各事業主に対して文書を発送、点検結果を9月30日までにFAXで提出するよう求めている。点検結果は11月にもまとめ、建設業雇用改善・管理セミナーなどで公表する予定でいる。
点検は、県建設業協会(伊藤孝会長)の傘下企業を中心に県内約700社を対象に行う。県建協では、今回の自主点検に積極的に協力し、点検結果の提出を呼び掛ける考え。
点検内容は、@就業時間A労働条件の明示B所定労働時間C変形労働時間D休憩時間E所定休日F時間外労働・休日労働時間に関する協定届G労働時間の把握方法H割増賃金I年次有給休暇J健康診断K衛生委員会L医師による面接指導−−など14項目。
建設業の特性を踏まえて、例えば労働時間の把握や、年次有給休暇の取得状況については、現場職員、設計等専門職、営業社員、その他の職員の四職種に分けて点検する。
点検結果は、1枚の報告書にまとめてFAXで静岡労働局監督課に送付する。報告書には点検結果に応じた番号を記入する。同時に、改善が必要な場合、改善予定年月日も示すようになっている。
静岡労働局では、点検結果を11月18日に静岡市で開く建設業雇用改善・管理セミナーで公表する予定。2010年度には集団指導を実施、さらに11年度には個別監督も実施していく方針でいる。
今回の点検では、併せて10年4月施行の労働基準法の一部改正(割増賃金率引き上げ)などの資料も送付している。
問い合わせは、静岡労働局監督課 電話054(254)6352まで。
建通新聞社 静岡支社