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建通新聞社(静岡)
2009/09/02

【静岡】本年度の総合防災訓練 袋井市で

 8月11日早朝、県内で震度6弱を観測した地震発生後、本年度の総合防災訓練は袋井市を会場に行われた。参加者らの真剣に取り組む姿勢からは、防災意識のさらなる高まりをうかがわせた。
 袋井市内3会場のうち、月見の里学遊館を中心とする北部エリアでは、11日の地震被害の教訓から倒れたブロック塀により道路を封鎖したがれきなどの撤去訓練を実施。参加した袋井市建設事業組合や地元連合防災隊らが、一丸となって建設重機と手作業で手際よく片付けた。
 また、別の場所では、倒壊家屋に逃げ遅れた被災者を災害救助犬を使って捜索。その後、被災者救助には自主防災隊と高校生ら40人が協働で作業に当たった。
 知事として初めて防災訓練に参加した川勝平太知事は、訓練終了後に月見の里学遊館で会見し「実際の地震発生時では、いざという時にどれだけの冷静な行動ができるかは予測不可能。しかし、きょうは訓練のための訓練ではなく、自助・共助・公助が一つとなって取り組んだ」と感想を述べるとともに「臨場感があった救助犬やがれき撤去訓練などでは、用意された大型建設機械が大変役立ち、あらためて地元にある建設業者の皆さんの重要性を知ることができた」と述べた。
 また、「8月11日の被害状況では、家具の転倒による被災が確認されている。一日にでも早い家具の固定により転倒防止を図ること」など、今後への課題を呼び掛けた。
 同席した原田英之袋井市長は「中高生や市内居住外国人など、1万7000人の参加を数え、過去の教訓をふまえての連携した訓練ができた。今回、袋井市で初めての大型訓練の実施で、市全体で更に防災意識を高めていきたい」と話した。 

建通新聞社 静岡支社