北海道建設新聞社
2009/09/01
【北海道】「愛国農場の家」で十勝出身の小西氏がイタリアの建築賞
イタリアのバーバラ・カポチン財団が主催する国際ビエンナーレ建築賞2009で、札幌在住の建築家、小西彦仁氏による「愛国農場の家」(帯広市愛国町)が、最優秀賞を獲得した。授賞式は10月26日にイタリアのパドバ市で開かれる。
同賞はイタリアのベネチア近郊に拠点を置き、建築の品質向上を目指すBARBARA CAPPOCHIN(バーバラ・カポチン)財団が主催する。
受賞した「愛国農場の家」は、家族経営の農家住宅。木造2階建てで07年に完成した。農作業では家族同士で過ごす時間が長いことから、住宅ではあえて各居室を分離。箱状にするなど、ほどよい距離を保つ平面構成を考えた。
その上で、十勝の農家文化も視野に入れ、畑の防風林や日高山脈、大平原といった十勝平野の景観が開口部から楽しめる農家のための住宅を提案した。
受賞について小西氏は「新しい農家住宅の試みが国際的に評価されたことを本当にうれしく思う。私の出身地である十勝の建物で受賞できたことも感激で、受賞スピーチでは北海道の建物がいかに評価されたかを伝えたいと思っている」と話す。