静岡県は、県立静岡がんセンターの本棟で計画している内部改修・機能移設工事を、早ければ年内、遅くとも1月に発注する見通し。本棟が担う管理部門の機能を、建設中の管理棟に移設する。現在、フロアの再配置に伴う改修の実施設計を横河建築設計事務所(東京都目黒区)で進めている。移転先である管理棟が本格稼働を開始した後に着工する予定で、工期は2009年度から11年度までの3カ年を見込んでいる。
がんセンター本棟(鉄骨鉄筋コンクリート造一部鉄骨造地上11階地下1階建て延べ6万9248平方b)の2〜3階スペースは、現在、事務室や医局など管理部門のフロアとして使用されている。
この管理部門の機能を、09年度内に完成する管理棟に移設。本棟内の空いたスペースを活用して外来診療室や通院治療センター、内視鏡室などに改修し、外来診療部門を拡張する。
改修面積は7082平方bを想定。X線テレビ装置や超音波診断装置などを設ける。
管理棟が09年度内に完成予定であるため、並行して管理部門など既存機能の移設を開始する見通し。管理棟への移設が完了する10年1月ごろをめどに、本棟の外来診療部門の改修本体工を発注する。
改修終了は3年後の12年3月を見込んでいる。当初予算には2億2100万円(管理棟建設費を含む)を計上している。09年度の発注工事は第1期本体工事として位置付け、予算を確保した上で10年度に第2期本体工事を発注する見通し。
今回、外来診療部門を拡充する理由には、がん患者数の増加などにより、外来患者数が開院時の想定を大きく上回ったことが挙げられる。今後の業務量を見据え、体制に見合った施設整備を行う。
施工場所は長泉町下長窪1007。
建通新聞社 静岡支社